✓人工知能にトレーダーは勝てるのか?

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「腹が減った」と話しかければ、心地よい棒読みで 「はらがへっては戦はできぬ、デスネ。」 と近所のレストランを表示してくれるSiriさんをはじめとして、人工知能(AI)の進化はますます早くなる一方です。

さらにAI囲碁が世界王者を叩きのめしたりするのを見ると、人工知能が地球人トレーダーから根こそぎお金を持って行ってしまうのではないかと不安になる方もいるかもしれません。この先、人工知能はトレーダーを駆逐してしまうのでしょうか?

当記事では、ペイパルマフィアの一人であるピーター・ティール氏に学ぶ人間と人工知能の共生から生き残りの極意を紹介します!

置換ではなく補完

巨大企業のペイパルを知らない人は、もういないかもしれません。その創業者であり、ペイパルマフィアと呼ばれる一人、フェイスブックに外部から最初に投資して巨額の富を得た「ピーター・ティール」氏。

著書の「君はゼロから何を生み出せるか?」に、おそらくコレだ!という内容がありましたので紹介してみます。

ペイパルを立ち上げた当初、同社は詐欺取引の補填で利益を出せず、対策のために詐欺取引をブロックするソフトウェアを開発。

ところが詐欺を仕掛ける方は数時間で超えてくる。最終的には、ソフトウェアを使い「怪しい」取引にフラグを立て、それらを人間のオペレーターが判断を下すようにして成功をしたそうです。

彼は今、パランティア(WSJ参考記事)という、CIAが犯罪を事前に突き止めるためのデータ分析サービスに関わる中で、テロやインサーダー取引、児童ポルノの拡散を防ぐことに成功をしていますが、その成功への言葉が全てを表しています。

「~それらを可能にしたのは最先端のソフトウェアだけど、それよりも重要なのは、分析官、検事、科学者、金融のプロフェッショナルといった生身の人間で、彼らが積極的にかかわらなければソフトウェアは役に立たない。」

つまり人工知能が得意とするのは、決められたルールで大量のデータを分析し、絞り込んだ結果を私達の前に「ホイッ」と出すこと。そこから先は生身のプロフェッショナルが決めるアプローチこそ成功する取り組み方のようです。

この考え方は、トレードにもそのまま当てはまるのではないでしょうか?

大量のチャートから自分が欲しいパターンを抜き出してきたり、アルゴリズムを使って取引チャンスを提示してみたり、マーケット同士の相関性を出してみたり、現在の人工知能やコンピューターの力を使えば、過去には全くできなかったような分析も一瞬で可能です。

成功するアプローチとは、優秀なツールから出てくるデータをもとに、最後は取引のプロフェッショナルである生身の人間が決めるということのようです。

「2012年、Googleが作成した人工知能がYouTubeで1000万の画像をスキャンして75%の確率で猫を認識できるようになった。凄いとは思うけど、それなら4歳児でもできる。人間とコンピューターはどちらが強いというものではない。全く別ものなのだ。(ピーター・ティール)」

◯◯とハサミは使いようといいますが、トレードでも上手に使いこなしたいですね。

ハッピー・トレーディング!!

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