恐いと思ってた人に、突如優しくされると驚くもの。強権の代表と思われていた米国の規制機関からビットコインに好意的な発言が出るなど誰が考えたでしょう?
さらにその決定が既存の代表アセットであるゴールド価格などにも影響を与えているとすれば、もうビットコインを無視した金融は成り立たなくなるのではないでしょうか?
先日の動画では、米国のSECという規制団体トップが仮想通貨に好意的な発言をしたことを取り上げました。
参考:ビットコインは$6,105で底打ちか?SEC公聴会サプライズ(2018年2月7日)
それまで下げる以外に行き先がないようにみえた暗号通貨のマーケットに覆う重たい空気を吹き飛ばし、180度ポジティブに舵を切らせるには、十分すぎるパンチ力のある決定でした。
CFTCの議長であるクリストファー・ジャンカルロ氏のコメントは強烈です(1分50秒あたりから)。こちらに公開されていた動画の一部と日本語訳を載せておきますね。
<クリストファー・ジャンカルロ氏冒頭スピーチ日本語訳>
父親としての視点から述べてみたいと思います。
自分はカレッジに行く3人の子供を持つ父親です。
彼らの高校時代、金融市場に興味を持たせるために、数百ドルの株式取引口座を開設して取引をさせてみました。
ところがゲーム会社の株式を買った一番若い息子以外に、株式の市場に興味をもたせることはできませんでした。
その年代の子供は、似たようなものだと思います。
ところが昨年、何かが変わりました。3人が3人とも、突然ビットコインについて話し始めたのです。
私に「ビットコインはどう思う?買うべきか?」と聞くのです。
すでにビットコインを保有していた従兄弟の一人がビットコインについて話をすると、3人とも大喜びです。
たぶん、この委員会に参加されている方も、似た経験をされているのではないでしょうか?
これを見て、若い世代が仮想通貨に持つ熱意を、決して否定的ではなく、バランスが取れた、そして思慮のある方法で尊重し応えていく必要があると突如理解をしました。
これまで規制団体や大手の銀行ボスなどは、口を開けば仮想通貨にネガティブな発言を連発してきました。
世界のトレーダーが畏怖する先物委員会(CFTC)の議長から仮想通貨に対してポジティブな発言が出るなど、誰が想像をしていたでしょうか?
何が心強いかといえば、利害の一致です。
金融業界が立ち向かう最大のチャレンジは、人々が取引をしたいと思う対象を見付けてきて、広め、安心してもらい、取引してもらうことで手数料収入を確保していくことです。
クリストファー氏が経験したように、若い世代に金融へ興味をもたせることは至難の技。
そんな中に、ビットコインという救世主が降ってわいたわけです。
そう、ビットコインは次世代の顧客を連れてきてくれる、つまり仮想通貨を規制団体がサポートすることが、彼らの収益源に直結するのです。
まさしく利害の一致。ポジティブサプライズとは、まさにこのことで、発言を機にビットコインは値を切り返して行きました。
私にとっては、もう事件と呼べるほどのインパクトです。
既存のアセットとも連動を開始
CFTC公聴会でビットコインが、値を反転させ急上昇させるのとタイミングを同じくして、ゴールドは急速に値を崩していきました。
これまでビットコインは、既存のアセットとなんの脈絡もない動きをすると言われていました。
ところがもう、その時代は終わったようです。
さらに、今のマーケットを支配している金利市場とも、今は密接に連動をしています。
下のチャートは、ビットコインに「とある」金利市場の動きをオーバーレイしたもの。
この連動は強烈過ぎて、今は無視するほうがリスクかもしれません。
トレーディングにおいて最大の影響力を持つ米国のCFTC&SECが、トーンとして将来の顧客として仮想通貨を育てていく必要性を見せたこと。
既存のアセットがビットコインを無視できなくなってきていること。
コインチェックの事件を除いても、2018年の2月は暗号通貨にとって、振り返ってみて大きすぎる分岐点になったと言えます。
あまりに感動をした自分は、ツイッターに連投しました。
年末はBtc500万、Eth60万、Bch150万。昨日の公聴会で確証した。記念にメモ。
— Toru Sasaki (暗号通貨&ゴールド好き) (@CocostaGeekend) February 8, 2018
SEC公聴会で歴々のメンバーから、若い人は暗号通貨になら興味あると認識が共有されてた。逆に株やらは興味なし。彼らの次世代手数料収益源もクリプトということ。サポートされないわけがない。めっちゃ強気でいいと思う。
— Toru Sasaki (暗号通貨&ゴールド好き) (@CocostaGeekend) February 10, 2018
もちろん、極めて個人的かつ偏見に満ちた独り言です。
でもね、それを確信させるほどのインパクトがあった公聴会でした。
さて、年末はどうなりますでしょうね。
ハッピー・トレーディング!