採掘コストからビットコインのサポートを探る話が良く出ていますね。
もともとは、自分がツイートした記事も小さなきっかけになったかもしれません。
ただ、原油にしてもビットコインにしても、「採掘コスト」ほど政治的かつ戦略的に使われるものはないことは、理解しておいても損は無いと思います。
以下はツイートした内容です
参考までに原油を事例に考えてみましょう。
各国の原油採掘原価は、以下のCNNサイトがわかりやすく作成されています。
このデータを見ると、サウジは$10で原油を採掘することができることになります。
ただ、原油が$10に下がることは現実的にはない訳です(多分)。
その一方で、市場には 「いわゆるコンセンサス」的なラインは存在していて、少し前なら絶対原価=$30みたいなところがありました。
2019年3月現在なら、なんとなく$40前後あたりでしょうか。
だから採算原価は統一されたものがあるわけでは無くて、でも市場にはふんわりとした「このラインだよね」というのはあって、そこが意識されて取引が形成されていくというイメージです。
これはビットコインでも同じで、採掘する会社によっては全く採算を考えなくてもよいところも(時と場合によって)あるし、そうで無いところもあります。
なので、結局のところは市場のコンセンサスを探るという作業を詰めないといけないのは原油と同じだなと感じた次第です。
ただ原油と違ってビットコインだけに存在する独自の癖というか仕組みもあるので、そこを活かすことがキモにはなってくるでしょう。
採掘原価を決める難易度が世界中に透明な形で公開をされているのは、ビットコイン独自ですからね。
参考までに以下のサイトでビットコインの難易度は確認ができます。
https://bitcoinwisdom.com/bitcoin/difficulty
このあたりは、いわゆる「ファンダメンタル」に当たるものですね。
特に難易度の切り替わりがある前後では、仕掛け的な売買が発生することもあるので、注視しておきたいものです。
さて今回の話題は、原価から市場価格を考えるアプローチでした。
逆に、市場価格が採掘原価を決めるという面もあります。
仮に原油が逼迫して、バレル$500になれば、どうなるでしょう?
一つの可能性ですが、バイオ油の精製バブルが来るかもしれません。
それ以外に代替えの手段が無いわけですから。
そうすれば、藻オイル精製工場が雨の後のタケノコのように湧き上がることになるでしょう。
世界中の池からは「藻」が消えてしまうかもしれません。
そして供給は増えて値が下がり、役割を終えた「藻オイル工場」は淘汰されていきます。
ビットコインのマイニングでも、似たことが起きましたね。痛い歴史ですが。
こうした市場価格が原価を先導するという考え方もあるということは、知っておいて損は無いかもしれませんね。
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