受講生から届いた質問に講義内で回答した前半部分を、ブログにて公開してみます。よろしければ参考にしてみてくださいね。
ご質問:
日足はGMT時間で判断すると(過去のココスタ講義で)あります。
トレーディングカレッジ内の質問・回答より抜粋
今現在でもGMT時間で判断した方がよいのでしょうか?
MT4の主流はGMT+2が多いと思うのですが。
ご回答
日足の終値を何時に設定すべきかというのは、悩ましい問題ですね。
とくに外国為替の市場は、相対での取引が主流です。
「相対取引」とは、直接インターバンクの市場につないで売買をするのではなく、ブローカーが提示する Bid/Ask 価格を売買する形式です。
決まった場所で参加者同士が一物一価の値を決める「上場取引」ではなく、双方が納得すれば価格はいくらでも良いという形式ですね。
※ 市中と飛行場の両替所でレートが異なるのも相対取引によるもの
そして「相対市場」であるが故に、24時間休み無く動きます。
※ 市場で値段を出す相手がいれば売買は成立するため
だとすれば”日足の終値は、どの国の何時を基準にすれば良いのか”という疑問が湧くことになります。
ご回答としては、二つのアプローチがあります。
一つ目の決め方は、機械的に決めてしまう方法です。
代表的な方法として、GMT0時もしくは2時(ご質問者の方からの提案もそうですね)とするものです。これが優れているポイントとしては、MT4と相性が良いという点です。
現在でも多くの個人トレーダーはMT4を使っています。そしてMT4は日足のクローズ時間をブローカー側が決めます(クライアント側で決められない)。
この特性から「GMT0時」の設定だと発生する問題があります。月曜朝にオセアニア市場がオープンした際、数時間の取引を経てGMT0時をまたぐため、「数時間だけの日曜日ローソク」が完成します。
本来であれば「月曜~金曜」の週5日のローソクが欲しいのに「日曜~金曜」の週6本ローソクとなってしまうのです。すると日足の移動平均線やテクニカルのインジケータ自体にも影響が出てしまいます。
もちろんローソク足の形状も変わってきます。この「日曜ローソク」問題を解決するために、MT4を使った取引を提供するブローカーの使うクローズ時間は「GMT+2時間」が主流となりつつあります。
どちらかといえば、自動取引を主体とする人に向いた方法ですね。
二つ目の決め方は、相場からノイズがもっとも除去される時間の値段を使うという方法です。
裁量を中心とした取引をされる方は、こちらを選択すれば良いでしょう。チャート機能でトレーディングビューを利用される方も、とても簡単に使うことができる方法です。
これは市場の構造に関わる話です。
世の中で耳にする「ストップ狩り」が発生しやすい時間帯も、この市場の構造を理解することで避けることができます。
また一日一回の終値だけを見て長期の取引を目指される方にとっては、含まれる不純物が少ない値段を参照することが出来るようになります。
こちらの回答は、トレーディングカレッジ内にて配信を行いました。
受講生用URL:
日足のクローズ時間は何時で判断するのが良いのでしょうか?
https://direct.cocosta.jp/courses/ultimate-harmonic/lectures/13643902
続きの回答はこちらのコースで今すぐ確認ができます。
- ストップ狩りが発生しやすい時間と理由(市場構造)
- 値段からノイズがもっとも除去される時間(参加者特性)
- TradingViewでの終値確認方法(簡単)
以上となります。ぜひ一生のトレード財産にしてくださいね。
ハッピー・トレーディング!