昆虫食は「買い」か?

当記事は、ビットコイン研究所さん(こちら)&クリプト通信(こちら)にて毎週配信しているレポートの一部を公開したものです。


2023年に入ってからは、株価もビットコインも好調に推移をしていますね。CNNの恐怖・欲望指数は、ついに「強欲」ゾーンへと突入!

市場が強気になってくると「次に伸びる分野は?」と物色が始まるのも、世の常。今は「昆虫食」が注目をされ始めたように見受けられます。

すごく雰囲気的な話ではありますが、ビットコインが好きな人は昆虫食にも興味を持つ傾向もある気がします(主観100%)。

私自身も、実は昆虫食に投資できないかと2022年から調査をしています。そこですごく初歩的ではありますが、現時点で至っている考え方をシェアしてみたいと思います。

ジワジワと注目度の上がる昆虫食

その前に、昆虫食が注目されている度合いを確認しておきましょう。とくに最近の報道ではコオロギの養殖や食品化に関するテーマも増えていますから、併せて比較してみます。

以下はGoogleトレンドで調べた、「昆虫食」と「コオロギ」の移り変わりです。

↑ 「昆虫食」への興味は直近1年間で最大に
↑ 「昆虫食」への興味は直近1年間で最大に

コオロギは2022年9月頃に爆発。昆虫食自体は、なだらかな推移ですが2023年に入ってからは上昇傾向を維持。直近1年間で最大の興味へと到達しています。

コオロギ食が注目をされる4つの理由

もともとコオロギなどの昆虫食は、2013年頃から徐々に注目度を増やしてきていました。きっかけになったのは、国連が出したレポートです。

Forest products critical to fight hunger – including insects

2022年には、欧州委員会が高騰する燃料費・食料費の代替え手段として「昆虫食」もあるよと提案。さすがに反論の風に追い込まれ、「きめるのはご自身ですよ」と後の声明を出していました。

https://social.network.europa.eu/@EU_Commission/108809064381385426

↑欧州委員会のSSN(マストドン)

賛否ありますが、コオロギ食を始めとする昆虫食が注目されるのは、おもに以下の4点に集約されるでしょう。

  •  食料変換率の高さ(高タンパク)
  •  二酸化炭素排出量の少なさ
  •  水・土地など生産要件の使用量が小さい
  •  食品ロスの減少に活用できる

最近では「みんかぶ」でも、次の上昇銘柄として昆虫食特集がアップされていました。

食糧危機を救え!培養肉や昆虫食など次世代フード関連株の出番到来 <株探トップ特集>

もちろん人類の代替え食料として注目されることはアリなのでしょうが、いまは「出遅れ銘柄でドーンと上がるやつを探せ」という空気も感じます。

さておき昆虫食、私たちのタンパク源として普及するために乗り越えるべき壁には、どのようなものがあるのでしょうか?少し考えていきましょう。

昆虫食が普及するために超えるべき3つの条件

昆虫を食べること自体は、分野や地域を限定すれば、すでに普及をしています。日本では蜂の子が栄養食品に使われたり、東南アジアではタガメやカミキリ虫なども食べられたり。

ですからここでいう「普及」とは、「日本や米国・欧州のような先進国で、一般的な流通網を経由して家庭の団らんに上り、食されるようになる」という意味と考えていただければ良いかと思います。

では改めて、昆虫食が普及するために超えるべき3つの条件を挙げてみましょう。

① 味

もう単純な話です。人は「美味ければ食べる」。見た目が少々珍妙な形をしていても、そのほかの食品で代替えできない「美味」であれば、食べます。ここは品種改良を続けて到達できる可能性がありそうな分野です。

② 文化

世界には3,000を超える人種・文化が存在しています。昆虫を一般的に食すのは、そのうち80%程度(Wikipediaによる)だそうです。

一方で昆虫食を宗教上の理由でNGとしている国もあります。たとえばカタールは、昆虫食がハラール食品(イスラム教を信仰するムスリムが食べられるもの・・・ by Jica)ではないと声明を出しています。

https://www.barrons.com/news/qatar-bans-insect-food-after-eu-expands-menu-01675422311

ちょっと人工知能のPerplexityに聞いた答えをDeepLに翻訳させてみました。

イスラームの学者によれば、イナゴとバッタは摂取してもハラールであるとされています。その他の昆虫も、人が食料を入手できず、昆虫が生存のために利用できる場合など、特定の状況では許されるかもしれません。しかし、クルアーン(コーラン)には昆虫を禁忌とする記述はなく、シャフィイー派とハンバリ派は一部の昆虫の摂取を禁じ、他の昆虫の摂取を禁じていない。ヘビ、サソリ、ダンゴムシ、ゴキブリ、ネズミなどの地上の害虫はハラーム(禁忌)とされている。

うーん、明確にNGという訳ではなさそうですし、こちらは昆虫食が一般的になってくれば、また解釈も明確になってくるでしょう。

③ 生産性

もっとも難儀なのは、生産性を上げることでしょう。これに関しては、自分も2022年にコオロギで一発当てられないかな?というヨコシマな思いで生産工場を見学に行ったことがあります。

自分の知識では歯が立たない分野とも分かっていたので、昆虫のDNA研究者である甥っ子さんに同行をしてもらいました。この甥っ子が超絶な人なのですが、それはまたの機会に。

さて工場ですぐに分かったことは、コオロギの生産は繊細かつ高度であり、生半可に手を出せるモノではないということです。

もちろん自動化できることは、いろいろとあります。コオロギ飼育場の温度・湿度管理、飼育のケースにIDを振って管理すれば、メンテナンスの予定も自動で通知することができます。
問題は、コオロギが繊細な生き物であり、自動化に耐えない飼育項目が多分に残る点にあります。


続編は、ビットコイン研究所さん(こちら)&クリプト通信(こちら)にて配信しています。ご興味ありましたら、またそちらも覗いてみてください。

引き続き、ハッピー・ビットコイン!

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