自力でコントロールできない勝負には運が必要なときもあります。チャンピオン・ボウラーが教える手順に、トレードでも使える秘密を発見しましたのでシェアしてみます。
ゴールデンウィークは、皆さんいかがお過ごしでしょうか?行楽地の渋滞が怖い私は、外に出たい家族を近くの本屋にドライバーとして送り届け、自分は隣のフレッシュネスバーガーでこの記事を書いています。
さて最近、日経新聞の夕刊に出ていた連載記事で、素人記者がボウリングで玉を綺麗にカーブさせるためにプロボウラーに教わる企画レポートがあり、何ともトレードとの共通点を感じたのでシェアをさせていただきます。
ボウルを曲げるには座学から?
記者がボウリング協会に企画を説明し紹介された先には、なんと全国チャンピオン。早速投げにいこうと記者さんが勢い込んでいると、まずチャンピオンは周辺知識を学びましょう!と始めます。
レーンの作りは平板を重ねた横面を使ってできていることや、昔は今とピンの並び配列が違ったことなどから始まり、レーンに塗られているオイルの盛り方から、湿度次第でオイルの厚みが変わるというようなことを学びます。
次に、ボールを変化させるのに適したコア(ボールの重心)形状を知るため、工場を訪問して製造者に話を聞いたりして、最後にようやく投げるところまで行きつきます。
ところが投げる前にも座学が続き、レーンの位置が出口に近いか遠いかでオイルの乾き具合が変わってくるということや、レーン中間以降はオイルが塗られていないので、変化はそこからが勝負であること。さらに競技者となると使うボールの外皮にオイルを吸収させてグリップを出すため、ボールには寿命があることなどを学びます。
最後にようやく投げるのですが、知識はあっても曲がらない。そこでプロが見つけた改善点はスピンのかけ方と、最後はスピードが速すぎたことだったと。
でもってそれを修正したら綺麗に曲がり、美しいストライクが取れたというストーリーでした。
トレードとの共通点は?
座学から始め、最後にアドバイスを受けてストライクを取るまでの流れがトレードとの付き合い方に重なって仕方ありませんでした。
外為ならペアごとにクセが変わります。それも時間や日時、さらには通貨を持っている国が何でお金を稼いでいるのか?その主要な指標はどうやって出来上がっているのか?
テクニカルなら、最近は知る人も増えたピボットポイントはなぜ「HLOC÷4」ではないのか?
そういった、いわゆる座学をやった上でエントリしてみても、いきなりうまく行かない(ことが多い)。だから経験者にアドバイスを求める(人もいる)。
するとボウリングなら投げる速度が問題だとわかるわけです。
相場で言えば、ポジションを大きく作りすぎるとか、取引する対象を広げすぎるとか、そういう基本的すぎるところを抑えることで、ストライクの道筋に近づいていく。
じゃあそんな面倒なことはせずに、最初っからプロの方法を真似て投げれば良いじゃないか?という考えもアリだとは思うんです。
ただ、もしプロボウラーの選手権に出て1位2位を争うプレイヤーがいて、2名の技術も経験も全く同じだとしたら?
そうした時に、単にボウルだけ投げているプレーヤーと、ボウリングをリスペクトして玉づくりの職人にまで会いに行っているプレーヤーとがいたら、後者の方が勝負運を引き寄せるのではないかなと思うのです。
もしあなたがトレードでプレッシャーに潰されそうになりながらも、確率1:1の決断を出さなければいけない局面に追い込まれたら?
もちろん追い込まれないようにすることが本筋ですし、そのための技術を磨くことが絶対条件です。それでも、自分でコントロールできない領域で勝負を強いられることもあります。
さいごの最後、キリっきりのポイントで右に行くか左に行くか決めたことがどう転ぶかを決めるのは、意外と運の神様なのかもしれません。
トレードでも取引対象を深く知り、直接は関係ないと見える事柄でも、地道に積み上げて学びを継続しているトレーダーの方が、そうした点で運の積み立てが大きいのではないかと思うのです。
もちろん、絶対的な練習量もキャリアも全く同一なトレーダーが対峙するという前提自体がありえない話ではありますし、相場にそんな牧歌的な考え方は似つかわしくないことも事実です。
それでも、どこかで「領域の外」で勝負せざるを得ない時のために、それがボウリングだろうと相場だろうと、敬意を払い続け足許を鍛え続けられる人だけが最後に残るのかもしれません。
ボウリングの体験記事からそんなことを感じ、また新たな市場やアプローチを取り込んでいこうと気持ちも新たになりましたので、シェアさせていただきました。
皆さんも、素晴らしい連休をお過ごしください!
さすがに、妄想癖のある佐々木氏は考察が深いですね。
私はボーリングを全くしませんのでそれについては門外漢ですが、何をするにしても「本質は常に裏側に隠されている」というのが私の持論です。もっといえば、目に見える世界に真実はなく、見えない世界にこそ真実はあるということでしょうか。
人生を愛している人は、トレードに強いです。
ゆったりしている人もトレードに強いです。
お金を追いかけていない人もしかりです。
スキルよりも大事なものがあると考えている人もトレードに強いです。
いかに早く本質をつかめるかが勝負です。
移り変わる表面的なものを追いかけても、時間とエネルギーの無駄です。
グローバリストはひたすらお金で政治もメディアも教育も公共資産も買い、ひたひたと企業も個人もお金を稼ぐことを優先順位筆頭の価値観に洗脳してゆく。それだけで終わらず、時に戦争を起こし、難民移民によって、地域共同体や国家まで滅ぼしていいと考えている。最終的には自らが滅びの使途になるにも関わらず。。。。。
ウルグアイ前大統領のムヒカ氏の爪のあかでも飲めばいいのに。。。。
AXさん、
深すぎるコメントをいただき、本当にありがとうございます。
人生を愛して、見えないものに真実を求める人がトレードに強い。。。
海のさざなみよりも、海流が向かう先を見つけられるということなのでしょうね。
私もムヒカ氏のスピーチには、当り前で・深く・愛情と真実に満ちたものに胸を打たれました。
AXさんのコメントに、私も多く学ばせていただきました。ありがとうございます。