相場の向きをチャートから判断する基本的な方法は、「高値切り上げで上向き、安値切り下げで下向き」です。ダウ理論の延長で提唱されている方法ですが、現実のチャートでは判断に迷うこともあります。受講生の方から頂いたの質問がこの事例を捉えており、ダウ理論と現実との差を埋める具体的な方法を追加講義として作成しました。ここでは質疑応答の一部を、動画講義を含めて公開しています。
▼ 参考記事:
相場の向きを確かめる
受講生の方から頂いた質問の抜粋です。
下の添付画像はNZDJPYの週足で、これを上位として方向判断するとします。
EMAは右肩上がり、週足ピボットよりも上に現在値もあり、H/Hをつけて相場も上昇しているように見えます。しかしながら直近では高値の更新ができず、L/Lをつけてしまいました。
そこで日足を見ると・・・少し無理やりですが、少し下げればBATパターンができそうな感じです。もしパターンが完成した場合、射出方向は上になります。
これは、期待値が高いトレンド方向へのエントリーになるのか、期待値が低い逆張りエントリーになるのか判断ができません。この相場の方向はどちらと判断するべきなのでしょうか?
(ちゃくすけさんから)
素晴らしいですね。
自分なりに仮設を立てて、分かる部分とわからない部分を整理された上で、具体例をもとに質問されています。おそらく質問として言葉に出された時点で、かなり整理がついているものと思われます。
講義の中では私から受講生に以下のような質問を投げかけました。
おことわり・・・ 公開記事内の回答はイントロ部分のみです。受講の予定はないけれど、読めば気になってしまうじゃないか!という方は、ここで読むのをストップされることをおすすめします。
私からあなたに質問です。
受講生の方の質問に、「しかしながら直近では高値の更新ができず、L/Lをつけてしまいました」とあります。これをもとに、方向が下に向いたという理解は間違っていません。
ですが、そうすると直前の相場でもLowを切って下向きになったはずの相場が反転上昇をしています。
これは、どう捉えれば良いのでしょうか?
ダウ理論が単純に間違っているのでしょうか?
それとも単なるダマシなのでしょうか?
それとも、何か他の要素が関係しているのでしょうか?
あなたなら、どのように分析しますか?
もしくは、方向の判断方法に何か違う要素を取り入れますか?
少し立ち止まって、次に進む前に自分なりの考えを紙に書き出してみてください。
その上で次の講義に進んで、私なりの解釈を聞いて頂き、納得できる点、違うと思う点、こうすればより良いのではないか?などの考えがありましたら、ぜひディスカッションで投稿してください。
それでは、次の講義でお待ちしています。
本日、計7つの講義を追加して回答させて頂きました。ハーモニック受講生の方は、レクチャー140以降を参照ください。
2015年7月21日追加|セクション16 – ダウ理論は間違いなのか?
上位の時間足から方向を判断する具体例《受講生質問への回答》
- ロングかショートか?
- このチャートから読み取るべき方向をおしえてください (テキスト)
- ダウ理論だと説明が成り立たない?|LowerLowがダマシにあった事例を検証する (02:38) — ▼動画講義を公開
- ダウ理論は正しいのか?|ジグザグの取り方で変わる真実 (03:52)
- 錯覚を見破る|ジグザグのトリック (03:16)
- トレードプラン|前提となる方向は上か下か? (02:29)
- この事例はリバーサルなのか?それともトレンドに載っているのか? (02:24)
- トレードプラン実例|私ならこう作ります《モデルケースとして》 (02:33)
- まとめ|質問・回答・前提条件を振り返る (00:46)