世界最大のコモディティ市場、CMEにてビットコイン先物が本日12月18日から始まりました。受講生質問の「開始時間がわからない!」に回答しつつ頭に浮かんだ「CMEが年中無休になる日」という個人的な予測を、メモとして残しておきたいと思います。
分かりづらいCME取引時間
CMEで有名な取引プラットホームといえば、Globex(グローベックス)。耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
そこでビットコイン先物の取引が開始するにあたり、受講生の方から開始の日程がよく分からないと質問が来ました。
リリース(こちら)では以下のように記述されています。
CME Group plans to launch Bitcoin futures on Sunday, December 17, 2017 for a trade date of December 18.
訳:CMEグループは、ビットコインの先物を12月17日(取引日12月18日)にローンチする予定です
Globexは世界中の市場参加者から使われているので、表記も独特で、たしかに分かりづらいですね。
受講生には以下の回答をさせていただきました。
CMEのGlobexビットコイン先物の取引は、シカゴ時間の日曜日(12月17日)午後5時から、金曜日(今週なら12月22日)の夕方4時までとなります。
日本時間では、12月18日午前8時から12月23日(土曜日)午前7時までですね。
CMEのリリースに「12月17日(取引日12月18日)」とあるのは、もともと「18日のフロア前に始まる時間外取引」という意味合いから始まった表記の慣習と理解しておけば良いと思います。
最初にオープンするメインの東京市場は18日でもあり、混同しやすいですね。
また夏時間は1時間前倒しになり、月曜は午前7時からオープン・土曜日は午前6時にクローズとなるので、注意が必要ですね。
進化の過程が、フロア取引→時間外取引の増加→電子化→(ほぼ)24時間となってきたので、呼称なども名残があるのは興味深いです。
CMEが年中無休になる日
ここからは、100%私見の推論です。根拠はありませんので、誤解されませぬよう。
おそらくCMEは半年以内にGlobexを年中無休で動かすようになるでしょう。
現在は日本時間で、土曜日の午前7時から月曜の午前8時まではお休みです。(それ以外にも毎日1時間の休みがあります)
ただCMEも営利企業であり、彼らの収入源は取引手数料。つまり出来高です。
もし私が株主だったら、次のように言うと思います。
「ビットコインの出来高は順調だ。さらに新規の顧客もなだれ込んでいる。今こそ取引時間を365日へと移行するときだ。なぜなら、私達が営業をしていない土日の2日間は、みすみす他の取引所に出来高をプレゼントしていることになるんだよ。その2日間が入れば、出来高は最低でも2/7、つまり30%は上がる。さらに土日に手仕舞いできないハンデを背負いたくない投機家も呼び込める。営利を求めるなら、早々に年中無休へと舵を切るべきだ」
これが実現するかどうかは、もちろんわかりません。
実現したとして、ビットコイン以外の銘柄はどうなるのか?日本の上場取引所はどうなるのか?
何ともわかりません。
ただ、直近の分岐コインブームで開発リソースを割かれながらも、顧客獲得のために競って対応せざるを得なかった取引所間の熾烈な競争を見ていると、CMEも蚊帳の外にはいられないのではないかと感じた次第です。
今年のビットコインは元旦の終値が$990。このまま行けば大晦日までに$20,000をタッチしそうです。
今までの速度感は脇に置いて考えないといけない時代だなと、つくづく思う今日このごろです。
楽しんで行きたいですね。