ビットコインの価格がゴールドを超えたのも今は昔。暗号通貨の代表は、世界最大のゴールドETF残高さえ抜き去っていました。そんな、口あんぐりな展開を数字で追ってみましょう!
暗号通貨の時価総額No.1のビットコイン。それに対して、古来から価値の象徴となってきたゴールドは、足元で暗号通貨に流れをもっていかれている印象すら受ける人もいるかもしれませんね。
興味深いのは、世界最大のゴールドETFである「スパイダー」の運用残高が、2017年の中盤にビットコイン時価総額に追い越されていた点かもしれません。数字も含めて見ていってみましょう。
スパイダーETFという存在
ゴールドを取り引きしたことのある方なら、スパイダーという銘柄を耳にしたことがある方も多いかもしれません。
東証にも上場を果たしている同銘柄は、実際に顧客から預かった資産でゴールドを買い付けて保管(退蔵)することで、他を寄せ付けない強みを持っています。
この記事を書いている本日現在、こちらのスパイダーETFが保管しているゴールドの量は853.68トン!すごい量ですね。自家用車に積んだら一撃でペシャンコにされそうな重たさです。
本日現在の1TOZあたりゴールド価格は、およそ1,250ドル。その単価でスパイダーETFの運用残高を計算すると、およそ[34,308,011,970 USD] 、日本円で3兆8千億円くらいです。
瀬戸大橋なら、3本くらい作れる規模。1万円札を積み重ねたなら、1億円で1メートルらしいので、38キロにもなります!
札束フルマラソンには、少し足りないくらいですね。
これに対してビットコインの時価総額は、本日現在で[42,182,762,877 USD]。日本円に換算すれば、4兆7千億円くらいです。
これなら、札束フルマラソンさえ可能な額に到達しました!
並べて比較をしてみましょう。
34,308,011,970 USD(スパイダーETFゴールド残高)
42,182,762,877 USD(ビットコイン時価総額)
比率にすれば、23%ほどゴールドのETFを上回ってしまっています。参考までに推移の様子をグラフにしたのが以下。
グレーの折れ線がETFの運用残高(USD)であり、青い線がビットコイン。ヒストグラムがその差です。
逆転したのは、2017年5月24日。ビットコインが2,200ドルを突破した日ですね。
時価総額で比べてみる
フェイクニュース!にならないために、せっかくですから基準を揃えて考えてみましょう。そう、時価総額競争です。
親切なサイトが代表的な対象の時価総額を図示してくれていたので、借りてみましょう。
→ 出典はhowmuch: The Bitcoin Econom, in Perspective
https://howmuch.net/articles/worlds-money-in-perspective
これを見ると、ビル・ゲーツ氏がどれだけ金持ちなのかがよく分かります!
ではなくて、ゴールドの時価総額は8.2Tですから、ビットコイン時価総額の200倍というところでしょうか?
ただ、ゴールドの時価総額は、これまで掘り出された算出総量に現在の取引価格を乗じているもの。
NYMEXで現実に取引されている量は、その1/100くらいですから、さほどゴールドの背中も遠くないという見方もあります。
いずれにしても、金額が大きすぎて想像が付きづらいですね。せっかくですから、さらに大きな数字を見ておきましょう。
日本の借金総額は(いろいろ計測の方法や異論は出てますが)およそ9Tドル。円換算で1000兆円を超えています。
さすが黄金の国というだけあって、ゴールドの地上在庫を全部積んでも日本の借金は返せません!
日本の借金を1万円札で並べたら、およそ1万キロ。フルマラソンも真っ青で地球を1/4も回ることができます。
やはり、自分の身は自分で守る術を身につける時代なのかもしれないですね。
ハッピー・ビットコイン!