ビットコインの証拠金取引で、レバレッジ比率が2倍へと規制されることになったようですね。
リツイートやコメントの多さから、高い関心が寄せられていることが分かります。
さて2倍の根拠に関しては、先行する欧米市場での倍率が参考になったと聞きます。
参考までに、CMEのビットコイン先物から証拠金比率を計算してみました。
2020年1月20日現在は、レバレッジ比率にして2.7倍となっていることが分かります。
証拠金が期近物で15,050ドル。ここは1枚5BTですから総代金で40,625USD(1BTC = 8125 as of Jan 20, 2020 ) です。
計算方法は単純に 40,625 / 15,050 = 2.7 となります。
ただこれは最低証拠金額なので、実際に発注を入れる際の「維持証拠金」は、ここからボラティリティを加味して上積みされます。
結果的に必要な証拠金は「約2倍」になるということですね。
日本には外国から稼ぐ道しか残ってない
今回の決定を受けて、自分が感じたことを少しだけ書いてみたいと思います。正直レバ規制とは関係ない感もあるので、ご興味ない方はパスしてください。
もともと日本の暗号通貨規制は、世界に先じてガイドラインが決まり順調な滑り出しを見せていました(2017年など)。
雲行きが怪しくなったのは、「仮想通貨」の名を借りた詐欺的な案件が多数出てきたころからでしょう。
買うだけで寝ていたら資産が10倍になるはずが、1/100になったりというような案件が次々に出てきます。
当然、資金を入れて騙されてしまった人は関係省庁にクレームを入れます。
役所としてもクレームに対処することばかりに労力をとられることとなり、必然的に「仮想通貨」へ課せられるルールは厳しくなります。
結果的にすべての規制は強化され、取引所はコンプライアンス費用が上昇。レバレッジは下がり(15倍 → 4倍 → 2倍)出来高は減るという悪循環に至ります。
問題はどこにあったのでしょうか?詐欺案件で騙した側?規制する側?ちょっと違うような気もするんですよね。
投資をする側にも「とりあえず手を出したらダメな案件だけは判断できる」基礎的な素養があれば、今よりは被害者も少なかったのではないだろうかと感じるわけです。(それでもゼロにはならないでしょうが)
例えば、小学生の義務教育に基本的なフィナンシャルのカリキュラムを追加することも選択肢としてはあるのでしょう。
金利のことを学ぶだけでも、圧倒的に変わるでしょう。別に稼ぐことが目的ではないんです。
「仮想通貨」に限らず、変なローンに手を出さないだけで不幸になる人がどれだけ減る事か。
でも、今の教育現場は「あれもこれも」で精いっぱい。新しいことを追加で入れるような余地はないでしょう。
やるなら「何かを外す」ことをしないといけないが、その旗振り役が活躍できない。
それもそのはず、世間的な論調を見ている限りでは「子供は金の話なんかするな」や「労働以外で得た収入は悪」という方向性が主流のようです。
人口が一方的に増えていく時代なら、その考え方にも理はあったのでしょう。人さえ増えれば、同じものを作っていても収入は増える時代でしたから。
ただ日本はすでに人口減少の路線をまっしぐらで突っ走っています。この先、若者は減って年寄りは増えるしかないわけです。
ではどうやって稼ぐか?
知恵を使って外国から稼ぐしかないんですよ。だって人口は減るわけですから。国内だけ見るなら、あとは「奪い合い」しか残らない。
今は将来世代の子供達に借金を押しつけ、それでファイナンスされてます。ただ、それが飛んでしまえば残るのは「奪い合い」だけ。
だから、「労働以外の収入は悪」や「子供は金の話はするな」という主張は、「お前ら国内だけで奪い合いをしろ」というのと同義なのかなと。
↑ 少なくとも、人口が減る社会ではという意味です。
こう考えると、暗号通貨のレバレッジ規制って結局は日本が「カネのことを正面切って考えることを放棄してきた」結果の一つにしか見えないんですよね。
今必要なのは、今の日本が向かっている「明らかに人口が減る時代」にどう生きるのか?
自分が何を目的として、そのために「今すべきアクションを取る」かを逃げずに考え続け、行動を積み重ねることなのでしょう。
別に他人を変える必要もなければ、世間が変わらないことに憤る必要もないです。だって自分のコントロールできることでは無いですし。
ということで投資教育を事業にしている自分は、英語版のYouTubeにほんの少し注力することを始めました。(このチャネルです)
海外から稼いで日本に貫流させることができると良いですね。ということで、レバレッジ規制に思う「海外から稼ぐ」考え方を書いてみました。