ブラックロックから始まった怒濤の米国ビットコインETF申請。市場に資金が入るのは歓迎である一方、ETFの内容をよく理解していないと、投資家にとってオッズの悪い品をつかまされることもあります。
先日、Twitter上でETFを購入するときに目論見書を読むかをアンケートしてみました。結果はこちら。
ETFって買う前に目論見書を一通り読むもんですかね?教えてくださいまし。
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru)
Jun 27, 2023
「回答だけ見る」を除いて集計し直すと、半分を超える方が「読まずに買ってる」となっていました。これを見て、さすがにまずいぞと思い、何が出来るだろうと考えました。
ちょうど先週末のクリプト通信講義内で、なぜ米国で現物型のETFが今まで認可されていないのかを取り上げたところでした。そこで講義の音声部分を抜き出して配信することにいたしました。
現物ETFが認可されない理由: 米国・SECと市場構造の深層
以下は音声配信から起こしたテキストの一部を、人工知能に要約してもらったものです。もし先に文字でポイントを知りたいと思われた方は、こちらを読んでみてください。
イントロダクション
今回は、ブラックロックの動きとそれがビットコインETFに与える影響について深掘りします。ビットコインの価格が上昇を始めているところですが、ブラックロックのETFが通るかどうかはまだ分からないですね。もし通らないとなれば、その理由を理解しておくことは重要だと思います。
1章:ビットコインETFと米国債
ビットコイン現物を持つ代わりにETF証券を持つことで得られる利益もあれば、デメリットも当然あるわけです。しかし、現物型のETFは、まだ米国では認可が通っていません。他の国、例えばカナダなどでは認可が通っていますが、米国ではまだです。
それでは、なぜ現物が認可されないのか、その理由について見ていきましょう。ただし、これは私のバイアスが入っている可能性があることをご了承ください。
現在、中国は怒涛の勢いで米国債の残高を減らしています。米国債が売れなくなると、金利が上がるという事態を意味します。米国としては、金利をできるだけ低く抑えて資金を調達したいところです。
そこで、米国債を買う人を見つける必要があります。その中で、ビットコインの先物ETFを認可することで、そこに入ってくるお金は無条件で米国債を買うことになります。しかし、これがスポットETF型だと、そのようなことはできません。
2章:CMEが現物決済を許可せずETFは先物のみということは?
以下は音声の書き起こしから人工知能がまとめてくれたコメントです。お見事でしたのでそのまま掲載します。
あなたが述べているのは、ビットコインの現物と先物の間の価格差(通常は「ベーシス」と呼ばれます)を利用した取引戦略についての洞察ですね。具体的には、現物を保有しつつ、同時に先物を売ることで、先物の限月が切れるたびに生じる価格差(ロールオーバーの際の価格差)を利益として得るという戦略です。
この戦略は、ビットコインの先物市場が「コンタンゴ」状態にあるときに特に有効です。コンタンゴとは、先物の価格が現物の価格よりも高い状態を指します。この状態では、先物の限月が切れるたびに、高い価格で売った先物を、次の限月の先物(通常は現物価格よりも低い)で買い戻すことができます。これにより、その価格差を利益として得ることができます。
しかし、あなたが指摘したように、この戦略は主に近い限月の先物に対して有効で、遠い限月の先物にはあまり適用されません。その理由は、遠い限月の先物は流動性が低く、またその価格も現物価格との間に大きな差が生じにくいからです。
さらに、ビットコイン現物ETFを許可すると、将来の限月まで先物が立つようになり、それが一部の人々にとっては都合が悪い可能性があると指摘しています。
それは、現物決済が許可されると、先物市場がより効率的になり、現物と先物の価格差が縮小する可能性があるからです。その結果、現物と先物の間の価格差を利用した取引戦略の利益が減少する可能性があります。
これらの観点から、ビットコインの現物決済が許可されていない理由の一つとして、現物と先物の間の価格差を利用した取引戦略を保護するため、という可能性を提唱していると理解しました。
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今回の記事は以上です。もし内容が気にいりましたら、ツイッターなどでご意見頂けると嬉しいです。
それでは今週も、ハッピー・トレーディング!