週末のハマス・イスラエル事変は、流れてくる報道や動画を見るたびに、心が痛むばかりです。ビットコインなどの相場も、平和の前提がないと存在できません。暴力でひっくり返せる世界なら、約定した値段にはなんの意味もなくなってしまいます。
軽々しく言えることではないですが、中東に少しでも和平が訪れることを願うばかりです。
さて、BitMex創業者のアーサー・ヘイズ氏は先日「ビットコイン(BTCUSD)は2026年には$1 millionいくんじゃない?」と提言していました。ちょっと嬉しくなったので、リツイートしてしまいました。
そんなアーサーヘイズ氏の最新記事「Double Happiness」は、いつもながら学びのある内容でした。印象に残ったポイントをいくつか紹介してみます。
「GDP成長率=人口増加+生産性上昇+借金の増加」である
なるほど国はGDPの成長率を上げたいわけですが、日本のように人口が減少し、生産性は実質横ばいとなると、頼る先は借金の増加しかないわけですね。
この式を日本の状況に適用してみると、次のようになります。
借入金の増加=GDP成長率(↑)-人口増加(↓↓)- 生産性上昇(→)
人口増加率がマイナスなので、引き算するとプラスに転じます。つまり、日本の場合、「GDP成長率(↑)-人口増加(↓↓)=借金増加(↑↑↑)」となるということです。
つまりGDPが成長しない方が借入金は増えずに済むということ?まぁ、GDPは戦争して武器の消費が増えれば上がってしまうような指標ですから、そろそろ新しい計測方法を考えないとですね。
ただし政治家が票を集めるためには、GDPの成長率をマイナスにしましょうとは言えないですし、能率の上がらない人を解雇しましょうとも言えません。結局、借入金を増やすしか手段がないのですね。
米国債の借金の担い手がいない
コロナ下での量的緩和政策(QE)により、米国は大量の短期債を発行してドルを市場に供給してきました。これらの債券は期限が切れると償還するか、ロールオーバーする必要があります。
2026年までにこれらの債券は7.75兆ドルに達するという見積もりがあり、市場にはそれを買い取る能力があるのか疑問視されています。
2023年1月時点での米国債の海外保有残高は7.4兆ドルです。ここで最大の懸念材料は中国です。中国は米国債の保有残高を減らし続けており、2022年1月からの1年間で月平均145億ドルの減少がありました。
2026年までの36ヶ月で計算すると、36ヶ月×145億ドル=5220億ドルの減少が予測されます。他の国が保有残高を増やさない限り、米国債の海外保有残高は2026年までに6.9兆ドルに減少すると予想されます。
では、ロールオーバーできない残りの部分にはどのように対処するのでしょうか?アーサーの考えでは、新たなマネーの印刷が行われるということでした。
アーサーヘイズ流・資産バランスの設計方法
現在、米ドルなどの主要通貨の増刷が懸念されつつも、資金が暗号通貨に流入するかどうか不透明な時代が続いています。このような経済の不確実性の中で、どのような資産バランスを構築すべきでしょうか?
以上はビットコイン研究所さんへの寄稿記事から前半を抜粋してみました。続きを読んでみたい方は、リンクから確認されてみてくださいね。
Vol.229 アーサーヘイズ流・資産バランスの設計方法(2023年10月10日)
以下のコース受講生の方にも、全文を配信させて頂きました。
それでは、今週もハッピー・ビットコイン!