ビットコインで救える命

「20円で救える命がある」・・・小児麻痺を防ぐポリオワクチンの値段を聞き、寄付しようと思った方も多いのではないでしょうか?

ところが、現実にお金を送ろうとしたとき、大きく立ちはだかる壁の一つに送金手数料があります。

海外に「20円」を送ろうとしても、国際送金手数料は安くても6,000円以上。善意は中間の費用で吹き飛んでしまい、小さな善意が命につながりにくいのが現状です。

ネットを使えば、世界中の誰とでも無料で会話ができる時代に、なぜかお金だけは過去のしがらみに縛られたまま、送金にも高いコストがかかっているのです。

ならば送金手数料がほとんど0であるビットコインを経由して、世界の子供に寄付を届けよう!と立ち上がったプラットホームがあります。

ビットコインスクール(こちら)で講師を共にさせていただいている、グラコネ代表の藤本真衣さんが立ち上げたKizunaが、先週ローンチされました。

 

【Kizuna|みんなの善意で集まったお金は1円でも多く世界中に届けたい】

http://www.kizuna.world/ja

 

同社が指定したキュレーターが選んだ寄付先に、希望する人が直接ビットコインで送金できる仕組みです。

なお、同社は中間費用を一切取らないという点で、まったくユニークです。

もともと送金途中で落ちる費用分を、無駄なく透明な形で届けるというコンセプトで出来たシステムなので、同社が中間で抜くことをすれば、そもそも意味がないという立場。

もちろんビットコインなので、送金先のアドレスを検索すれば、お金の流れは誰でも確認することができます。

20円からでも寄付したい!という方は、ぜひ試してみてくださいね。

 

「オープンソースこそ最強の武器」

ここまで読まれて、費用を取らずに、どうやってビジネスを回していくのかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

広告を横に表示して回収?募金を受け取る側からシステム利用料を受け取る?

いえいえ、そういう従来型の枠にはまらないところが未来的です。

同社が狙うのは、システムをオープンソース化して、寄付事業を行いたい会社が、簡単に自社でサイトを構築できる仕組みを提供するというアイディアです。

Kizunaの名を出す必要もなく、自社サイトから寄付を募る活動するシステムが簡単にできてしまうわけです。

じゃあ、誰でも寄付のサイトくらい作れるでしょ?となるわけですが、お金が絡むと安全に運用をするのは大変です。

有名企業になればなるほど、世界中の悪意あるクラッカーのターゲットになります。

侵入してページを書き換え、自分の資金源に送金されるアドレスへと書き換えを試みる輩がいたとしても、おかしくはないですよね。

ですから、クラウド運用で力量のある会社が申し出てシステム運用に携わっているのですが、ここがまた凄いのです。書き始めると止まらないので、またこれは別の機会に譲ります。

さてオープンソースで有名なのは、ワードプレスでしょうね。誰でも簡単にブログを作れるシステムで、耳にしたことがある方も多いかと思います。

このソフトは、そう、無料です。世界中のウェブサイトの半分近くはワードプレスなので、その規模たるや独壇場です。

そのワードプレスを便利に使うための追加ソフトウェア、いわゆるプラグインと呼ばれるツールは全世界中で安価に発売されています。

ココスタのブログもワードプレスを使い、そこに幾つかのプラグインを乗せて作っています。便利な時代ですね。

そんな風に、プラットホームを誰でも使えるようにオープンソース化して、その周りに生態系をつくり、そこで運営に必要な費用を結果的に回収していくという試みは、既に現実のものとなっています。

Kizunaが狙っているのは、そうした生態系を寄付の周りにつくり、そこにブロックチェーンを組み合わせたデータベースを活用し、寄付の履歴が誰からでも見られるような仕組みを作り上げ、そこから自立発生するもので事業を回すということのようです。

ただ、このあたりはビジネス・パッケージの一部の話であり、根本には小さな善意を無駄なく送ることで、一人でも多くの命を救おうという思想にあるようです。だからこそ、それに賛同した優秀なドリームチームが出来たのでしょうね。

私自身は、この世界が平和になる最も現実的な近道は、世の中のお金の流れが全て透明になることだと思ってます(参考記事)。

そういう時代が少しでも早く到来すれば、次の世代に良い形でバトンを渡していけるかもしれませんね。

ハッピー・良き時代!

 

追伸:

しゅうまいさんのブログ(→ こちら)で、ローンチパーティの詳細から背景、数値まで一気に把握することができます。ビットコインなど良記事多く、おすすめです。

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