「暗号通貨をやっている人って進化が早いから、原油も行けそうな気がするんだよね」とツイートしたところ、受講生から理由を聞かれました。簡単に背景を説明してみます。
受講生質問:
原油と仮想通貨の関連性はとても興味深いです。原油は少し溶かした経験もあり、ぜひ理由を教えて頂きたいです(ムーキーさん)
こちらのツイートに関してですね。
暗号通貨をやっている人って進化が早いから、原油も行けそうな気がするんだよね。ファンダ見て、失敗ポジション特定して、自分だけの武器を持ってぶつけていくと、展開も早いし。あとは対象になんの愛着も持たずに済むからバッサリ行ける。— Toru Sasaki (暗号通貨&ゴールド好き) (@CocostaGeekend) 2018年12月20日
Twitterから
なぜ「暗号通貨をする人は原油も行ける」のか?
理由① 狙いを定める手順が近い
ビットコインも原油も、取引の狙いを定めていくためのアプローチは、さほど変わらないように感じます。
というのも、2つともおよそ以下のような手順で絞り込めるからです。
1)ファンダメンタルを数字に変換して確認する
2)ポジション動向から走りやすい銘柄や反発の時期・ポイントを絞る
3)同一銘柄間の価格差から狙いを絞る
それぞれ、簡単に説明しておきますね。
まずファンダメンタルですが、原油であれば在庫、ビットコインならハッシュレートが代表的です。
ともに中長期の価格形成に大きな影響を与える要素ばかりですね。
次にポジション動向です。
これは原油もビットコインも、共通した数字(COTレポート)が利用できます。
それ以外にも、取引所が出している取組高や出来高、私設取引所のデータも組み合わせることができます。
例えば、出来高が上昇しているときに価格が下がっているのであれば、それは「パニック」か、それとも「売れば勝てる」と考えて行動している参加者が多いということになります。
では誰が売っているのか?そのポジションが外れるポイントは?ロスを抱えたポジションは、どこで投げられるのか?という点を追跡していくことで、お宝のポイントが見つかることも多いです。
最後に同一銘柄からの価格差ですね。
暗号通貨の取引をする人たちを見て驚くのは、ここの部分です。
取引所間に横たわる価格差から、海外と日本の価格差、同じ取引対象でも限月ごとに独立して付く値の価格差など、多くの方たちが話題にしています。
原油でも、こうした価格差はいつも確認します。
ただ、なかなか「原油で限月間スプレッドが最高なんですよ」と話をしても、普通は「何のことですか?」で終わりだと思います。
なので、そのあたりの使い方を、空気を吸うように吸収している界隈の人々は、すぐに原油にも馴染むだろうなと感じるのです。
あとは最後に書いたのですが、原油の取引が暗号通貨と比較して優れていると自分が感じる点を一つだけ。
それは、取引の対象に感情を一切持たずに済むことです。
ビットコインだと、どうしても愛着が湧いてしまうことがあります。
結局はソフトウェアなので、技術が進歩すれば今の不要なコストを削減できるシステムになるとか考えると、単純な投機を超えて「面白く」なるのです。
すると短期的な取引には、少し心理的な障壁を感じる部分が出てくることがあります。(それも自分がホドラーである理由の一つです)
それに対して原油は、取引に何の感情も持たずに済みますし、持ちようもありません。
「安く売り叩いてごめんね」とか心配する義理もないですしね。
ということで、暗号通貨を取引する人は原油も行けるのではないかと感じたことを、少しだけ書いてみました。
最後に原油とビットコインを並べたチャートを貼っておきますね。
10月中旬の原油が「高すぎた感」もありますね。結果論ではありますが(笑)。
ハッピー・トレーディング!