需要と供給で為替の値段が決まるというと、「いまさら何をアホな」と言われそうですが、この理屈を理解して為替相場に臨むことは、車に乗るときに「ブレーキを踏めば車が止まる」ことを知っているのと同じくらい大事です。
例えばドル円相場で「80円で買いたい」人が1,000人、「80円で売りたい」人が1,100人いたと仮定します。売り注文を出す人の1,000人目までは80円で買い手がいることになり、取引は80円で成立しますが、1,001人目の売り手は「80円」での買い手がいません。すると為替相場は買い手のいる場所まで値段を下げます。仮に79.80円で買いたい人が一人いた場合は、この1,001人目の取引成立は79.80。次に売りたい人は、更に下の値段で買ってくれる人を探すため、更に値段は下がります。
相場は「買いたい人」と「売りたい人」の人数が均衡する場所で値段が決まります。一方で相場には多くの人が買いたい(売りたい)と思っている値段帯が存在し、ここに相場が入ると買い(売り)圧力で一気に相場が反転して戻ることがあります。同じ値段で何度も跳ね返されるうちに、チャートはそこに壁を見るような形状を作ります。
この需給が固まっている場所を、サポート・レジスタンスゾーン(SRゾーン)と呼びます。下の図は、買い圧力が強いサポートで値段が跳ね返っているイメージです。
逆に売り手が多いと値段はそこで反転して下がり、その値段がレジスタンス(抵抗)として意識され始めるようになります。
では次の章で実際のチャートでサポートとレジスタンスを見つけてみます。
https://cocosta.jp/2011/07/16/support_resinsance_onthechart/