欧米の機関投資家が取り次ぐオーダーの金額は、株式市場等と比較して圧倒的に大きいため、流動性の高い通貨に絞って取引を行う必要があります。ちなみに2010年の 通貨別準備残高シェアは次の通りです。(IMF2010年度統計より)
- 米ドル (USD) 62%
- ユーロ (EUR) 26%
- 英ポンド (GBP) 4%
- 日本円 (JPY) 4%
- その他通貨 4%
- スイスフラン (CHF) 0%
つまり通貨取引の6割は米ドルが占めていることがわかります。
逆に言えば、この「米ドルが強いか?弱いか?」という判断が正しく出来れば、ドル絡みのペアの方向を6割は分析できることになります。例えば、米ドルが弱いと判断した場合には、ユーロ・ドルのペアならドル売り・ユーロ買いの方向を狙うというような判断です。
実際にトレードの戦略を作るときには、米ドルの方向を分析した後に、反対側の力関係にある通貨を見つけます。米ドルが強いと判断されるなら、逆に弱い通貨を見つけるというようなことです。
そうした力関係の差がはっきりとした通貨ペアを見つけることが出来れば、値動きも力強い方向性のある相場を期待することができますから、トレンド手法であるピボットやフィボナッチを活用したトレード戦略が当てはまりやすくなってきます。
相場の方向を見つけるときには、まず米ドルの方向を正しく見つける。次に反対の力関係にあるペアを見つけて、その通貨ペアをテクニカルで分析していくわけです。
こうしたトレード戦略の立案を一連の流れで作っていく方法は、「迷いが晴れるトレーディングガイド」の中で詳細に説明をしていますので、深堀りして知りたい方はこちらからビデオの説明をご覧になってくださいね。