チャートを見ていると、ローソク群が一定の形状を作ることがあります。このチャートパターンを知ることで、次の値動きを予測してトレードに活用することができます。
「相場の向きを確かめる」で、チャートには3つの方向があると述べました。上向き・下向き・横向きです。さらに上向きの相場でも短い時間足で見てみると、上げ、下げ、横向き3つの方向を作りながら上げていることがわかります。
チャートパターンを使ったトレードは、相場が横向きから上/下へ動き始めるチャンスを捉え活用する手法です。
相場に横向きが入る場合のパターンは以下の4つです。
継続パターン(トレンド)
反転パターン(リバーサル)
FX相場は株式等に比べて規模・参加者が桁違いに大きく、このため一度動きの方向が決まると、その方向が継続しやすい特徴があります。向きが変わるときは、V字型よりも横向きの動きが間に入るU字型を作ることが多いのです。またこの横向きの期間中には、高値・低値の間が詰まってくる収縮相場であることが殆どです。
この収縮相場でエントリしてしまうと、「売れば上がり、買えば下がる」対処しづらい相場で資金が減ります(良くて現状維持)。チャートパターンを事前に知っておくことで、自分の立っている相場が横向きなのか否かを理解し、負ける可能性を減らすことが出来ます。
ではなぜ方向転換の際に横向きの動きが入るのでしょうか?対向2車線の道路でUターンをする場面を想像してください。5ナンバーの自家用車だったら、ハンドルを目一杯回すだけでターンできます。一方、40人乗りの観光バスだったら何回もバックと切り返しを経て少しずつ方向を変え、最後に「よっこらしょ」と反対方向に動き始め方向するでしょう。
規模の大きなFX相場が向きを変えるときは、この「バス」の動きに近くなり、「相場予測が困難になる」と覚悟しておくだけで、他の相場参加者と違う場所に立つことが出来ます。
次の章では、チャートパターンの事例を幾つか紹介してみます。
チャートパターンには、よく知られている「ヘッドアンドショルダー」や「ウエッジ」、「トライアングル」、「フラグ」etc… 幾つも種類があり、FX Street等で紹介しています。
事例1:変形トライアングル
この特徴は相場の頭が一定のレジスタンスレベルで抑えられる一方、底値はHigher Lowを付けて切り上がり、直角三角形を作るものです。ブレークは3角形の横辺2/3を経過した後に起こり、目標地はトライアングルの一番広い場所の上下を結んだ高さ。図の場合は上に抜けましたが、下抜けする場合もあります。
チャートパターンを活用するポイントは、「見た目に綺麗な形を作っている」相場を選ぶことです。ローソクと線の間にスペースが空きすぎたりしていると、不発に終わることが多いです。
理由は単純で、形状が明らかであればあるほど市場の参加者が同じ思惑で動くためです。ですからチャートパターンを見るときには、常に「形状が分かりやすいか?」「無理にこじつけしていないか?」と自問する必用があります。
これは決まった規則があるわけでは無いので、トレーニングをしてパターン認識能力を磨くしかありません。一番良い方法は、過去のチャートに線を引き、トレードの結果がどうであったか?練習を積むことです。