MT4時間設定はGMTからEETへ

24時間オープンのFX市場では、株式のように決まった一日の「終値」がありません。そのため人工的に「終値」を設定する必要があるのですが、基準値の取り方でチャートが変わってきます。この半年から1年程度で業界標準が変わって来ました。

株式のような取引時間が決まった店頭取引と異なり、24時間動いているフォレックス市場には決まった終値(クローズ)がなく、各ブローカーが人為的にクローズ時間を決めています。そしてMT4のプラットホームは手元のコンピューター側で時間設定ができないため、ブローカーの時間に支配をされて しまいます。

GMT時間設定

これまでの主流はGMT(グリニッジ天文台準拠)が業界の標準設定でしたが、この半年から一年程度で主力がEET(東ヨーロッパ標準時間)へと置き換わってきました。一番の理由は、オセアニア時間から新しい週がオープンするFX市場でGMT時間に設定すると、日曜日に一時間足で2本から3本のローソクが表示(日曜ローソク)されてしまい、厄介事を引き起こしていました。

日曜日の中途半端なローソクが表示されてしまうことで、月曜日の日足ピボットは妙にレンジが小さくなってしまったり、ボリンジャーや移動平均線の日足が正確に表示できなくなったりという弊害があったのです。

管理人が使っているディールブックでは時間の設定がローカル側で変更できたり、またGMT時間で表示をしても日曜日の余分なローソクは月曜日の日足に含めてしまう対処をしており、問題はありませんでした。

ところがMT4は使っているコンピューター側で時間設定ができず、かつディールブックのような日曜ローソクの変則処理ができません。この日曜ローソク問題を解決するために、オセアニア開始時間を週のオープンに設定できるEET(East European Time) を基準値に変更する方法がとられるようになって来ました。

実はMT4をGMT+-0設定で供給していたオーストラリアのブローカー担当者と話す機会があったのですが、こちらも最近EET時間へ変更をしたそうです。日曜ローソクを嫌ったトレーダーからの解約数が無視できない規模になり、EETへの変更を余儀なくされたというのが実情のようです。

ということで、ココスタで使うデモ用のビデオはEET時間を使っているAlpari UKに戻しました。

日本でも同じEETの時間設定を探していたら、Alpari Japan(アルパリ)がUKと同じ時間設定を供給していました。デモ口座は無料で開設できるようなので、ご興味のある方は試してみてください。

過去の記事やビデオでも、MT4の台頭で終値設定のトレンドが変わる「はず」と申し上げてきましたが、予想より早く到来したようです。EET時間設定のチャートを使ったプライスアクション分析は、別の機会にビデオを作って公開することにします。

 

2014年1月19日追記:
アルパリUKは今月16日にスイスフラン暴騰の影響を受けて破綻しております。

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  1. 坂本 のコメント:

    いつも、メール楽しみにしています。ローソク足ビデオとても参考になりました。
    バンテージmt4のデモ期限が切れてしまい、再登録しようとしているのですがうまくいきません。パソコンは、得意ではないので困っています。できれば新しくインストールせずにいま設定しているインジケーターのまま使いたいのですがどうしたらよいでしょうか?ご教授下さい。
    よろしくお願いいたします。

  2. sakura のコメント:

    はじめまして

    初心者です。

    分からないことを検索していたら、たまたま管理人さんに出会いました。
    とても分かりやすくて丁寧で
    なにより、どの方よりも先に行かれている管理人さんに出会えて
    とてもラッキーだと思います。

    有難うございます。

    これから管理人さんの教材やブログ中心でで勉強して行こうと思っています。

    Alpariのデモトレを使おうと思いますが、EETで設定して始める方が良いでしょうか?

    宜しくお願い致します。

    • 管理人 のコメント:

      こんにちは。AlpariのMT4なら標準がEET設定なので、特に何か変更する必要は無いと思いますよ。
      よろしくおねがいします。

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