日本選手が金メダルを取ってくれるオリンピックで寝られない方も多いかもしれませんね!さて金たるゴールドの値段に目を向けると、上昇一本で流れが止まりそうにありません。この動き、どうも私たちに強いメッセージを発しているようです。少し掘り下げてみましょう!
ゴールドへの興味はオールタイムハイ!
世の中の人がどのくらい興味を持っているか調べられる便利なツールがGOOGLEトレンド。まず日本語で「ゴールド」と入力すると、7月17日から23日が2013年からの最高となっていることがわかります。
6月末には英国離脱(ブレグジット)あり、べリコプター・ベンの異名を取るバーナンキ氏と安倍首相が会談したのが7月12日。日本円が空から降ってくる前にゴールドを買いたいと思う人が増えたのかどうかは分かりませんが、その直後に最高となっているのは興味深いですね。
またブレグジット直後に$1250 ->$1350まで瞬間湯沸し器のように値を上げたゴールド価格を受けて、都内の貴金属店頭で地金を買い求める人の列がニュースでも放映をされていました。
今は一時的に足踏み相場にありますが、$1300で足元を固めてしまえば、次は黄金の塊が$1400を突破してくると構えている人も多いのではないでしょうか?
さて少し根本に立ち返り、この値上がりが本当に意味することは何なのかを少し考えてみましょう。
金が上がっているのか?それとも・・・
ゴールドの値上がりが示唆するところは何でしょう?
株式よりも金投資?FXよりも金投資?
というよりは、通貨の価値が薄まっていると考えたほうが理に叶うかもしれません。
たとえば経済がガタガタのナイジェリアでは、1ドル197ナイラ→370ナイラ程度まで行きました。
1ドルを買うのに必要なナイラが増えたということは、つまりナイラが弱くなったということですよね。
同じように、1グラムのゴールドと日本円との交換レートが4,000円 → 4,500円になるということは、日本円が弱くなっているということですよね。
円に限らず、ドル建てでもゴールドは上がってますから、つまり世界的に「通貨」そのものが下がっているということのようです。つまり私達が手元においている現金は価値が目減りをしているということです。
少し横にそれますが、2015年度に5兆円の資金を溶かした日本の年金運用法人GPIF。今年は4月~6月の3ヶ月で既に5兆円を溶かしている試算まで出ています。
そんな事実を知った後に年金を信頼する人が減るのを誰が責められるでしょう?同じように、国の信用だけが価値の源泉である通貨体制そのものに疑問を感じ始めた資金が、ゴールドに流れているように見えなくもありません。
もちろん、こういう危機議論は昔から多かれ少なかれあるのも事実です。またGoogleTrendは一面の真実しか捉えていないことも事実でしょう。
とはいえ、データが取れる12年前の2004年から英語の「GOLD」で検索をしてみたところ、今年の8月が最高値をヒットしています。
この12年間で世界がもっともゴールドに注目をしているのを見れば、安倍政権云々という局地的な話ではなく、どうも世界中のマネーが同じことを考えているようです。
もちろん、これが一時的な現象で終わり、景気が回復し、格差がなくなり、みんながハッピーに過ごせる時代が来れば最高です、、、とはいえ、トレーダーが口出しすることでは無いですね。
ということで、最後はゴールドとFF金利のチャート。ローソクがゴールド、折れ線がFF金利の先物です。
金利市場がゴールドに与えてくれる示唆はインパクト大ですね。
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商いの薄い8月相場がどう動くか、今から見ものですね。それにしても夏枯れと言いつつ本日の猛暑は今年最高だとか。熱中症にはくれぐれもお気をつけくださいませ。
ハッピー・トレーディング!