ハラハラと舞っている。風に吹き上げられたゴミのわりには大量だ。空から落ちてきた1枚を拾い上げる。「日銀券」と書いてある。これがヘリコプターマネーか。
もし小説の中でヘリコプターマネー(意味はこちら)が本当に実施されたら、こんな書き出しで始まりそうですね。
近頃は安倍首相がバーナンキ氏と会談で、ヘリマネ実施かと噂になりました。(こんな記事)
そんな最中の本日21日、さらに20兆円のお金を刷って配布する計画が発表されました。詳しくはこちら。
これって、要はヘリマネじゃないですか?
もちろん空をバタバタバタバタと飛ぶヘリコプターも飛ばしていなければ、空から日銀券をばらまいてもいないですけれど、何か違うのでしょうか。
参考までに2%の比率で騒動になった消費税。年間の税収は約16兆円です(こちら)。つまり1年と3ヶ月で集める消費税をばら撒いてしまうわけです。
そんな返せる見込みのない(?)お金をばらまくなら、最初から消費税を0にしたら良いんじゃないかと思うくらいです。
だけど一度0化したものを戻すには大変な労力と合意形成のパワーが必要だから、そこは残したまま一時的なお金のばら撒きをしてみようということなのでしょうか。
ただヘリマネをしても経済的には格差が開いて終わりでしょう。
モノポリーというボードゲームで遊んだことのある人ならわかると思います。
サイコロを振って止まったところに家を建て、近隣の場所を買い占めたらホテルを立てる。賃料を上げられるだけ上げ、他の人に止まってもらいお金をいっぱい払わせ、自分以外の人が破産したら勝ちという、ある意味でリアル感のあるゲームです。
ワンサイドゲームになると、1人がホテルを建てまくります。他の人はいくらキャッシュを手元に配られても(そう、ヘリマネ!!)、ホテルを建てられた梅田(最強の土地)にストップしたら終わりです。
ちなみに日銀が計上している借金の額をグラフにしたら、こんな感じです。
もう2012年から3.5倍くらいの借金増加です。一方で1万円だった日経平均は16,000円まで上がりましたから1.6倍。
結果だけ見て単純計算したら、株価を1上げるために国の借金を2増やしていることになります。
私には小学生の娘がいますが、彼女が大人になった時に、どういう顔をしたら良いのかよく分かりません。
「ごめんね、パパの世代のせいで借金をたくさん作ってしまったよ。がんばって返してね。」
ちょっと言いづらいですね。。。
一方で、ずーっと昔から将来を心配する声はありつつ世は回ってきているのだから、今後もどうにかなると思うしかないのかもしれませんね。
ということで最後は売られすぎた円が買い戻されているチャート。
ブレグジット直後にショートを入れたポジションが踏み上げられ、その勢いが出きった後に円買いを入れてくるとは、ファンド筋も上手いです。
ハッピー・トレーディング!!