ビックカメラでビットコイン・・・目がチカチカしそうなニュースが4月に入り新聞を賑わし、その前にはゴールド価格を超えて盛り上がり、そしてハードフォーク問題で下落と、観客を飽きさせない底力を持つビットコイン。
結局ゴールドには勝てないね、という話が出そうな最中、4月2日以降のビットコイン実質価格はずっとゴールドを打ち負かしているという事実を見つけましたので、簡単に書いてみたいと思います。
ちょっと予備知識が必要という方は、過去の関連記事(こちら)を参照ください。手短にマニア向けな流れで書いてみます。
ビットコインの理論価格
仮にハードフォークが起こった場合、BTCとBTUとは別の通貨として扱われるという前提に立ち、ではそのフォーク後のBTUを入手する権利を売買しようとできたのが、コインスプリット・トークンという商品。(以下長いのでBTUトークン)
BitFinexが板を立てて取引が行われていますね。価格はこちらで確認できます。
ハードフォーク反対の私としては、「なんじゃそんな良からぬものを作って!」と最初は思ったわけですが、その一方でBitFinexのたくましさを感じたものです。
なぜならBitFinexは2016年の8月頭にハックされ顧客資産が流出。補填として独自トークンを発行し、全額の保障を目指して活動をしていた最中だったからです。
どんなチャンスでも逃さず利益にしようというアグレッシブな姿勢の現れか、今年4月4日には顧客がロストした資産の払い戻しが完了したというニュースが流れ、さすがと手を叩いたものです。
さておき、ハードフォークした場合は、BTCとBTUに分かれてしまうことになるわけですが、逆に言えば分裂後のBTCとBTUを足したものが、現在のビットコイン理論価格になるわけです。
もちろん分離することによる知名度リスクは織り込まず、という前提です。
では、現在(この記事を書いているのは4月14日)のビットコイン価格にBTUトークンの価格を乗せて価格を回復させてやれば、本来の価格が分かるわけですね。
下のチャートは3月21日まで遡ってBTUトークンの価格とBTCUSD価格@BitStampとを足した理論価格。それにNYMEXのゴールド終値とを並べ、そのスプレッドを表示してやったものです。理論価格は「Recovered Price」と表記しています。
オレンジ色で囲った部分は4月2日。紫のラインがゴールド。緑ラインが理論上のBTCUSD本来価格。ヒストグラムがスプレッドです。
そう、4月2日以降のビットコインはゴールドに負けなし!
さすがにシリア侵攻やらで買われたゴールドは値が上がり、ほぼスプレッドは0になっています。この先どうなるのかは分かりませんが、実のところは足元が強いという見方もあるかもしれませんね。
ライジング・サンは間近か?
ビットコインを牽引する国は世界で本当に日本になるかもしれません。法律の整備も、他の国に比べたら明らかに明瞭で進んでいます。
なにもかも諸外国に比べて、常に周回遅れになりがちなこの国で、本当に稀有な出来事が起こっていると感じます。
東京という一極集中なロケーションも、対人でコミュニティが完成しやすい土台になっているようです。
特にスノーデンの映画やCIA盗聴が世に知れ渡った今、ネットより対人で話をしたいというニーズが高く、そうした点で東京は有利なのかもしれません。
大変な時代に私たちは立っているようです。楽しんでいきましょう。
ハッピー・ウィークエンド!