華麗な技で相手を抜き去りゴールを決めるネイマール。その秘密は脳の使い方にありました。当記事ではトレードとの共通点を挙げ、結果を出すための近道をシンプルに提示します。
使う脳の領域が小さい
サッカーを始めて間もないときなどは、いろいろと考えながら体を動かすことになります。
インサイドキックはこうやって、という具合ですね。
ところが修練を積んだプレイヤーになると、足の運び方や体勢の作り方などは、もう体が覚えてしまっています。
つまり、そうしたルーチンの部分に脳のキャパシティを充てなくて良いわけですね。
こちらの記事でレポートが出ています。
「ネイマールのテクニックの秘密は脳にある? 先端技術で解析」
ネイマール他、プロのサッカー選手7名で実験を行った環境学博士の内藤氏が残したコメントはこちら。
・・・この実験の結果、右足運動中の脳活動は7人の中でネイマールが小さくなったという。
「ネイマールに、もう少し足を大きく回すように頼んでみたが、それでも脳の活動が小さいことには変わりなかった。同じ動きでも一般の人に比べて運動野の活動量が小さくなるという現象は、プロピアニストなどにも見られる。ネイマールのような運動の達人は、少ない神経リソースで効率的に運動できるということが分かる」(内藤氏)。
つまり、空気を吸うがごとくにボールを触るネイマールは、足の細かい動作を行うことに「神経リソース」を使う度合いが小さかったということです。
これは、何にでも当てはまることかもしれません。
車の運転に慣れた人なら、アクセルやブレーキの動作には頭を使わず、止まろうと思えば車が止まる感覚になるでしょう。
ピアニストの方なら、曲を演奏する時に指の動作を「ココを押さえて、次はアッチで」などと考えるより、曲と一体になるでしょう。
基礎的な動作を体が覚えることで、創造的なところに「神経リソース」を割り当てられるということこそ、ネイマールの神業プレーに隠された秘密のようです。
トレードで使う「神経リソース」を減らす方法
ではネイマールのように「神経リソース」の使用量を減らしてトレードするには、何が近道なのでしょう?
もちろん、ストレートな答としては、基礎を鍛えて反復して、失敗を見直して地盤を固めて行くということになるでしょう。
ただ、まずはマイクロステップから踏み出したいという場合には、以下のようなアプローチが効果につながりそうです。
取引の対象を限定する
それぞれの取引対象、FXなら通貨ペアには、それぞれの個性があります。動く時間も異なれば、反応する指標も変わってきます。
ですから、まずは特定の通貨ペアだけ見ることにして、他の取引対象は頭から外してみましょう。
仮に「ドル円」だけ見ることにしておけば、他のペアを追いかける神経リソースを使わずに済む分、省エネが可能です。
ロットを小さくする
人間の冷静な判断力を奪う最大の敵は、感情です。
「うわ、いきなり◯◯万円もマイナスが出たよ。頭真っ白で何もできない」
という状態に陥ると、神経リソースは恐怖に使われてしまいます。
この恐怖そのものを削減するために効果的なのは、取引ロットを小さくすることです。
恐怖の量が減れば、その分消費される神経リソースは削減できます。
使うタイムフレームを大きくしてみる
「長い間ポジションをもっていたらロスが大きくなるから、極小の時間で取引をしたい」
もちろん、とても良く理解できます。
一方で使う時間足が小さくなればなるほど、対処すべき相手は加速度的に増えていくことも事実です。
時間ごとのクセ&ボラティリティの違い。オプションの場所、チェックすべき指標、影響を受ける別の取引対象etc…
極端な話をすれば、日足だけなら上で挙げたほとんどは考慮から外すことができるので、脳のキャパを削減することにつながります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
なんだか当たり前過ぎて拍子抜けしたかもしれませんね。
ところが、トレードでトラブルを抱えてしまうと、こういう「当たり前」の事が思いつかなくなってしまいます。
こちらの記事でも書いたとおり、なんでもないような負担でも、それを長時間続けることで、それが脳の考える力を持ち去ってしまうからですね。
脳のリソースを取られていると感じたら、ネイマールに学んで省エネ脳を復活させてみましょう。
ハッピー・トレーディング!!