ニトリ会長の経済指標を予測していたらSP500下落を的中させていたシグナルが見つかったのでシェア

毎年、経済予測を的確に当てているニトリ会長の2019年見通しが話題を呼んでますね。

経済予測的中で話題のニトリ会長 「2019年末の日経平均も2万円割れ、為替は105〜110円」と予想

https://www.wwdjapan.com/764685

ドル円の狙い目も、110 – 105 という幅が肝ですね。

今の金利と円売りポジションの積みあがりを過去の動きを比較すると、数値で見ても単純なターゲットは105円近隣となります。

ただ、110円を切ると、今の日本は高金利通貨への投資が活発化するので、少し下げ渋るという展開が予測されます。

それを含めて、110 – 105 円の間の「どこか」ということで言われているのでしょう。

素晴らしい慧眼だと思います。

さてニトリ会長が言う「先行指標として注視している住宅関連の指標」とは、どのようなものなのでしょうか?

自分も次回発売の週刊現代を待っている一人なので、早く知りたいです(笑)

せっかくですから、この記事ではその指標の一つを予測してみることにしました。

ニトリ会長の使った経済指標の一つを予測してみた

米国の景気を示す先行指標の中でも、優れた一つの指標は、米国の住宅着工許可件数かもしれません。

新築の家を建てて売る業者は、おそらく景気に最も敏感な人たちでしょう。

建てすぎて売れなければ資金繰りに窮するし、消極的すぎても競合に売り上げを持って行かれてしまいます。

このシビアな中で生き抜いている人たちが、新規の住宅を建築するために、最初に取るステップ。

それが、住宅着工許可を取る工程になります。

以下のチャートはSP500と米国の住宅着工許可件数を並べたものです。

SP500がローソク、住宅許可件数が折れ線

住宅着工許可件数の伸び率を可視化するために、MACDのヒストグラムを作成し一番下に載せています。

他の一切の要素は考えず、仮にヒストグラムが連続で6ヶ月マイナスを続けたら景気後退確定とするのであれば、2016年8月が「その」時期1回目、2017年9月が2回目になります。

その後、トランプ大統領がぶち上げた減税政策は2017年12月。

おそらく同じデータからも追加の政策が必要という判断だったのでしょう。

再び株価はラリーを続けるも、プラスの期間は4ヶ月で終焉を迎えます。惜しい!

そして2018年は8月からヒストグラムはマイナスをつけ始めます。

最終的に上向くことはなく、その後、SP500は12月に2500のサポートを下抜けしてしまいました。

もちろん、これも指標の一つでしかないのでしょうが、ニトリ会長の予測は「半端ない」ですね。

とりあえず、次のインタビュー掲載記事は、自分も読んでみようと思います(笑)


追記:記事公開後にチャート設定の違いに気づき修正しています(2018年12月29日)

新規許可件数は、こちらで確認可能。

https://fred.stlouisfed.org/series/PERMIT


追記2:

もっと「効く」のを見つけたので、こちらでシェアしておきます。

それは「新規着工件数」と「新規許可件数」の差を取るというもの。

こうすれば、「着工の許可は取ったものの新規建築は対して伸びていない → 使われていない許可が溜まっている」度合いがわかります。

その数値に、上記と同じMACDヒストグラムを載せてみました。

米国新築住宅の新規着工件数と許可件数の差を出したもの
米国新築住宅の新規着工件数と許可件数の差を出したもの

このシグナルをみた方が、景気後退の入り口を正確に表していますね。

11月で6本目のネガティブシグナルが成立。その後にSP500が下落をしています。

これは継続監視すべき指標ですね。

記事を書くので色々と遊んでいたら、とんでもないものが出てきました。

発信すると新しい発見が出てきますね。楽しい!

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