皆さん、こんにちは。 ビットコインも、一つ抜けそうで抜け出せない。そんな場所にいますね。
さて本日(2019年2月22日)、凄腕プログラマーの方、数理エンジニアさん、ディーラーの方と勉強会をしていました。
そこで直近のビットコイン市場に新しい発見がありましたので、シェアをしておきます。
※ 会員向けに書いたものなのですが、集合知で得られた知見でもあり、オープンソースとして公開することにしました。
さて下の図は、その凄腕プログラマーさんが作っている乖離率のヒストグラムです。
※ 追記:文末に無料公開のリンクあります
簡単に言えば、下に行けばレバレッジ組が売っているし、上に行けばレバレッジ組が買っているという考え方でokです。
チャートに描かれている階段状のラインは、マイニングの採算分岐点を数理エンジニアさんのモデルで計算したもの。
ローソク足は、ドル建てビットコイン価格です。
これを見たときに、自分は完全にビットコインの局面が変わったことを理解しました。
左側の縦線は、ビットコインがマイニングの損益分岐点を割った日です。
その日を境として、乖離率がマイナスに転落していることが確認できます。
採算分岐点を割った時点でマイナーたちは、こう考えたのでしょう。
「今後もBTCの下落は続くけれどマイニングは止められない。せめて今の価格で売れるだけ売って将来の下落をヘッジしておこう」
事業を守るためには、当然ですね。儲けるのではなく守る必要があるわけですから。
そこでデリバティブの市場を使い、BTC価格のさらなる下落から発生する採掘活動の赤字を回避するため、ヘッジ売りを活発化させました。
二つの縦線に囲まれた範囲で、ヒストグラムが下落していることからも確認ができますね。
一方で右側の縦線。100日移動平均線を超えた翌日から、乖離率ヒストグラムはプラスに移り変わりました。
〇 100日移動平均線の上抜け
〇 マイナーがヘッジ売り解消へと動く
つまり、今からマイナーは、積み上げたヘッジ売りのポジションを解消していく必要があるわけです。
建てた売りポジションは買い戻しが絶対条件ですので、ポジション解消=値上がり圧力となります。
CMEポジションも、1月末日の時点ではネットショート。それも踏まえるとデリバティブ市場の買い戻しで値が押し上げられやすい環境にあります。
原油でいうなら、「逆ザヤに売りなし」というやつですね。
もちろん、彼らがヘッジポジションを解消させるためにハッシュパワーを一時的に「何らかの方法で」下落させ、市場をコントロールすることがあれば別です。
ハッシュパワー下落=難易度下落=価格下落となりますし、2月22日現在、その動きの兆候は見えています。
ただ、その目的は「ポジション買い戻しの時間を稼ぐため」という期間限定の動きである可能性もあります。
一時的な難易度下落が入るなら、そこは良い買い場と見る参加者の方が増えてくるかもしれませんね。
難易度の確認を怠らず外堀を埋めておきたいものです。
※ 追伸
日本は凄いですよ。ビットコインの取引で、こんな優秀な数理モデルやプログラム、調達金利からスプレッドまで公開で情報がやり取りされてるところ、少なくとも英語圏では見ないです。
集合知で海外からお金を取り戻しましょう!
インジケータ公開されました
上の記事内で使ったツールが無料版として公開されました。
最初は自分も耳を疑ったのですが、やはり無料のようです。
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