米国の次期大統領候補であるバイデン氏、順調に当選確率を伸ばしトランプ氏を打ち破る勢いを増してきていますね。
7月5日時点では、バイデン氏57.3%、トランプ氏38.9%の当選確率オッズとなっています。
ただ2016年11月の大統領選では、投票1週間前の時点でクリントン氏88%、トランプ氏13%の数字。
結果はトランプ氏がひっくり返して勝利、市場も大荒れでした。
つまりオッズがいくらであろうと、最後の結果は開けてみないと分からないということですね。
とはいえ現状でバイデン氏が優勢であることには変わりなし。
現時点では、バイデン氏とトランプ氏の当選確率オッズには、18%の開きがあります(バイデン氏有利)。
では、もしこのままバイデン氏が当選したら、米中関係はどうなるのでしょうか?
こういう誰も分からない将来のことは、市場に聞くのが一番公平で分かりやすいでしょう。
「バイデン氏当選なら中国の勝ち」が市場のメッセージ
下のチャートは、トランプ氏とバイデン氏の当選確率オッズの差と、米中の株価指数とを並べたものです。
米国のダウ平均と中国のA50を並べたチャート内、オレンジの縦線あたりからA50が急伸していることが分かります。
このA50急伸のタイミングでトランプ氏とバイデン氏の当選確率オッズ差は、15%の開きを付けていました。
つまり現時点で市場のメッセージは、、、
「バイデン氏が勝つなら中国への制裁圧力は弱まるだろう。ならばダウ指数よりA50が買いだ!」
というようにも見受けられますね。
新しく赴任した大統領は、前任者の方針を否定することで立場を明確にすることも常套手段。
市場は、バイデン氏が当選の暁には、対中制裁を強めてきたトランプ氏の方針を変えることで違いを打ち出す可能性を織り込みに来たのかもしれません。
この先、トランプ氏とバイデン氏の当選確率オッズ差と株価指数の推移を確認していけば、さらなる市場のメッセージも見えてくることでしょう。
さて7月6日からのマーケットでは、原油に動きが出そうですね。
40ドル越まで上昇してきていますが、中を見れば踏み上げ相場。
燃料が尽きれば、上昇エンジンも消え失せてしまうという展開もあり得そうです。気を引き締めて行きましょう。
7月5日に配信した「トレーディングカレッジ・深読み」では、以下の講義を行いました。
01 指標の少ない週は相対的に〇〇が狙われやすい
02 Quandlのデータを使って価格の割高・割安をTradingViewで確認する
03 シルバー取引の出入り口はこう決めるという実例を
04 真ん中のドル円
05 在庫比率も内部動向もタイミングも合致する原油の価格動向
06 バイデン優勢で明らかな株価市場の動き
市場の外枠を数字で固めていって、最後は参加者の建玉動向から狙いを絞っていくようなアプローチが多いです。
個人的にお勧めは、シルバーの取引セットアップかもしれません。比較的分かりやすく再現性が高いので。
ご興味を持たれましたら、トレーディングカレッジでお会いしましょう。
それでは今週も、ハッピー・トレーディング!