ドル円は反発上昇か|たった一つの材料が教えてくれる現在地とは?

ご存じですか、ドル円が直近3年間で「ほぼ最安値」を付けているのを?

下の表は、「円先物」を含む主な通貨終値を直近3年間で%化したものです。

主要通貨の値位置を直近3年間で比較したもの(実戦トレーディングカレッジ内の資料から)

この数字、事情があって毎週火曜日の終値を記録しています。ですから3月新型コロナ相場の101.5円などは、無視をしています。

それにしても、円だけ異常に強くないですか?

もちろん、米国の大統領選が間近に迫っていて、資金の逃避先に選ばれているという事情はありそうですね。

先日は、こんなツイートもしました。

下にビットコインと円のチャートを日足で並べてみたもの。

円とビットコインを並べたもの(日足)

もう少し小さい時間足にしてみましょう。30分足で、ツイートした前後のあたりを抜き出してみます。

円とビットコインを並べたもの(30分足)

なんだか一致して動いていますね。なぜなのでしょう?

一つの仮説としては、以下のような考え方があるかもしれません。

円とビットコインが似た動きをする理由(2020年11月現在)

  • 米国大統領選前に景気刺激策が採択されなかった
  • ドーピングでしか上昇できない米株は終わった(という市場認知)
  • 米国以外の流動性資産に資金を移動させたい
  • 規模からすればユーロだがコロナ感染者増加で入れられない
  • 国の政策(コロナ対策など)から影響を受けないゴールドに入れたい、が金利先高感で入れられない
  • 感染者数が比較的安定している日本が残っている・・・とりえあず円を買っとけ
  • 金利と国籍の影響を受けづらい対象も買っておきたい(米中のとばっちりも避けたい)・・・ビットコイン買っとけ

だいたい、こんな感じではないでしょうか?

円高になれば、海外旅行に安くいけますね。新型コロナさえなければ、海外旅行にも絶好のタイミングだったでしょう。惜しい!

ドル円は反発上昇か?たった一つの材料が教えてくれる現在地

さて順調に買われている「円」ではありますが、少し先行きが怪しい部分も出てきました。

以下は円を買っている特定参加者の建玉比率です。ここでは「大衆レシオ」と名付けておきます。

参考記事:大衆心理の「大衆」って誰?

直近の数字は、以下のような感じです。

円先物価格と大衆レシオの比較~トレーディングカレッジ用資料から抜粋

この大衆レシオ、直近3年間でもっとも高い数値をたたき出しています

さて、これが円にとって吉と出るのか反対にでるのか?

円先物が落ちれば、「ドル円」は上昇ということになります。

来週は大統領選ですね。急激な動きが出ることもあります。適切な資金コントロールで望みたいものですね。

ハッピー・トレーディング!

【コースのご案内】

上の資料は、実戦トレーディングカレッジで毎週配信をしている講義資料の一部から抜き出したものです。



2020年11月1日(日)に配信した講義では、以下を取り上げました。

No.147 大統領選!(2020年11月1日)

00 大統領選の前後はファンダ無視で値が跳ぶ技術的な理由
01 円は3年間ATH~なぜ日本・ニュージーランドが買われているのか
02 1つだけ乖離が明らかな通貨ペアはコレだ
03 ゴールドは値段よりも横軸とレンジ幅で攻略
04 値幅:大統領選での値動きは深追いしない
05 出した船を港に戻す動き
06 ユーロを捨てられない大口の事情
07 周りに流されると痛い目を見るポンド
08 ドル円も値段よりカレンダー ~ 超短期資金の足は速い
09 WTI原油はファンダメンタルズを無視して動いている現状
10 ダウ日経平均スプレッドは変調の兆し

実戦トレーディングカレッジ講義「深読み」からタイトルを抜粋

市場を「内側からのぞき込む」ような方法にご興味のある方には、最適な内容になっています。

講義でお会いできることを、楽しみにしております!

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