BitMex 創業者でビットコインの見通しを当てまくるArthur Hayes氏。最大の資源産出国であるロシアに制裁を加えたことは、「ビットコイン1億円&ゴールドは今の5倍」に到達すると言います。最新記事の要点を翻訳し動画にまとめてみました。
動画で使ったツイートのスレッドは、こちらに貼っておきますね。
BitMex 創業者でビットコインの見通しを当てまくる Authur Hayes 氏の最新論文で、「ビットコイン 1 million にゴールドは $10,000 到達あり得る」の話が「目からうろこ」的なので、要点だけざっくり翻訳。
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
オリジナルは最後に貼ります。
1/ 貿易黒字
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
2021年現在の貿易黒字は、中国についでドイツが2番目に位置している。だがドイツの燃料は半分以上がロシア産でまかなわれており、これを止めようとしている。
2/ 米国のガス輸入でコスト上昇
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
ロシア産のガスを代替できるとしたら米国のみであり、今と比べてコストは30~40%は上昇することになる。
3/ 中国発のプロダクトがより強い競争力
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
中国はロシアさんの激安エネルギーを輸入し続けるので、ドイツとのコスト競争力は拡大。ドイツの貿易黒字は早々に消えてなくなるだろうとAuthur Hayes氏は言う。
4/ 貿易黒字の行き先
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
では中国の貿易黒字が突出するとして、その行き先が何になるか。ゴールド?コモディティ現物?ビットコイン?
米国や欧州の債券が買われなくなった場合には、そうならざるを得ないよねとAuthur Hayes氏は言う。
5/ 注釈 なんで債権が買われなくなる?
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
なぜ中国は米国や欧州債権を買わないのか?今回のロシア制裁でロシア中銀の米ドルが凍結された実例があり、つまり中銀資産でさえドル建てだと取り上げられるリスクを中国政府は目の当たりにしているから、、、ですね。以上は筆者の追記です。
6/ イールドカーブ・コントロールしか残らない
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
米国にとっては超インフレ。欧州にとっては不自然な連合体の破壊(EUのこと)。
政府に残される手段は、イールドカーブ・コントロールしかなくなるとAuthur Hayes氏は指摘。
(注釈:債権の支払いは安い年限で行わないと利払いで大変なので)
7/ 政府が自ら破産宣言はしない
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
どんな政府も自分から破産することはしない。いつもお金をすってインフレを引き起こすことが繰り返される。(だからイールドカーブ・コントロールが持ち込まれる)
とAuthur Hayes氏は指摘します。
8/ ただし米国は耐えるかもしれない(原油生産国)
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
米国はインフレになったとしても、自分の国でエネルギーをまかなえるから。ただ人口構成比から医療費と税金のバランスが崩れるのは明らかで、結局はお金をするしか残っていない。
とAuthur Hayes氏は続けます。
9/ 米債の買い手は誰の手に?
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
FEDはバランスシートの縮小を宣言しているわけだが、だれが買う?FEDも外国も買わないよ。
国内銀行?でも国に忠実なJPモルガンのダイモン氏は、銀行規制の関係で米債を買わないと明言している、、、とAuthur Hayes氏は続けます。
10/ 実質金利を切り下げてきたのはFED
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
第2次世界大戦の後を思い出すと、米10年債と市中銀行の金利に差を付けて、実質的な金利をひどくマイナスに押さえつけてきた事実はあるよね。そのイズムはS○Cの下に脈々と受け継がれているよ とAuthur Hayes氏。
11/ EUで債券買いが終われば連合は終了
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
EUが2011年に崩れかけたとき、マリオ・ドラギが債券購入でEU連合を生きながらえさせた。ギリシャとドイツのクレジット・デフォルト・スワップのスプレッドをみれば明らかだよね(とグラフを出すAuthur Hayes氏)。
12/ 欧州が金利上げたらPIGSは終わり
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
インフレ対処で欧州が金利を上げたらどうなると言えば、南欧州のPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)はユーロから外れて自国通貨に戻るしかなり、ユーロは終わりになる とAuthur Hayes氏は言います。
13/ 中国の貿易黒字はどこに行く?
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
では積み上がる膨大な中国の貿易黒字の行き先は?凍結直行の米債が消えたあと、残るのはコモディティ、ゴールド、ビットコインしかない とAuthur Hayes氏は続けます。
14/ 保存とサプライチェーン
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
ではコモディティに資金を向けたとしても、国内にすべて保管できるわけでも無く、移動するにも船が足りない。ただでさえロシアの資源が中国に怒濤のように向かうなら、なおさらでしょうとAuthur Hayes氏。
15/ ゴールドを買っても解決しない理由
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
ではゴールドを買えばどうだろうか?中国は国内で370トンの産金をしているが、これを全部買ったところで積まれた黒字の1割に満たないから、焼け石に水とAuthur Hayes氏は言いたそうです。(焼け石に水は筆者が勝手に追加しました)
16/ そもそも国内産金を買ってもドルが消えない
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
国内産金を買い付けたとしても、支払いは人民元でありドル・ユーロではない。だから積まれた海外通貨の消費にはつながらないから、黒字問題の解決にはならないよねとAuthur Hayes氏。
17/ NYMEX買い占めでも足りない
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
ではCMEで取引されているゴールド先物のロングポジションを全部買い占めて現受けしたら?
それでも積まれた黒字の35%にしかならないとAuthur Hayes氏は電卓を叩きます。
18/ ゴールドの現物市場で買いまくっても無理
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
CME先物で足りないなら現物市場ならどうでしょう?ゴールドの産金国から買い付けたとしても、まだ中国に積まれた貿易黒字の35%にしかならないし、そもそも米ドル支払いで受けてくれるかも分からないがね。とAuthur Hayes氏。
19/ 中国に残された選択肢はビットコイン
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
使い切れない貿易黒字の解消には、ビットコインを使うしかないだろう。エネルギーを凍結から無縁のデジタル資産に変えるのがビットコインのマイニングであり、これこそ中国が必要としているアセットだとAuthur Hayes氏は言います。
20/ 中国はマイニングに地の利がある
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
もともとビットコインのマイニングに使われるASICは、ほとんど中国国内で生産されており、必要なハードウェアの生産では、もともと地の利があるのですよとAuthur Hayes氏は続けます。
21/ 小国エルサルバドルではどうか?
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
貿易黒字の小国であるエルサルバドルはどうだろう?IMFや世銀の反応をみても、今のマネタリー制度が同国をサポートする気が無いのは明らかだとAuthur Hayes氏(エルサルは以下スキップします)
22/ 世界最大のエネルギー生産国を西側の経済圏からはじき出してしまった衝撃は、もう元に戻せない。西側の通貨(いつ凍結されるか分からないの意)を持つ国の政治家は、その事実を無視できないだろうとAuthur Hayes氏は言います。
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
23/ ロシアへの制裁が解除されても元には戻らない
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
ロシアへの制裁が解除されたとしても、自国の中銀資産さえ凍結されるようなことは、だれもしなくなるだろう(つまり米国債を買う貿易黒字国は無くなるだろうという意味)とAuthur Hayes氏は続けます。
以上は@CryptoHayes 氏が書いた The Doom Loop からの抜粋でした。
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
オリジナルはこちら。https://t.co/13UMnE2p2l
最後まで書いて、そしてArthur Hayes氏のつづりを間違っていたことに気づき、イーロンマスク氏の言うTwitterの編集機能が、早くも必要だと体感した買収成立翌日でした。
— Toru Sasaki (Bitcoin & ゴールド好き) (@CocostaToru) April 27, 2022
以上は、クリプト通信の公開イントロダクションとして収録しました。参考までに、コース情報をこちらで紹介させて頂きます。
クリプト通信|暗号通貨に翻弄されるのは今日で終わり
https://direct.cocosta.jp/p/crypto-roundups
追伸:
恥ずかしながらツイートの連投機能を知らず、ひたすら返信に打ち込んでいました。
すると12番目以降のスレッドが表示されず、「あれ続きは?」とのメッセージも頂いていました。
何事も失敗から学ぶことは多いですね。
最後まで長文にお付き合いを頂きまして、ありがとうございました。
ハッピー・ビットコイン!