本音とタテマエ・・・組織のなかで生き抜くために必要不可欠と言われて久しいものですが、相場とは本音のみで付き合ったほうが豊かなトレードライフを送れる可能性が高くなります。当記事では、私自身が相場と付き合うために使っている具体的な方法を紹介してみたいと思います。
先日、ホリエモンの「なぜみんな本音を言わないの?」というインタビュー記事を見かけました。(→こちら)
この記事の捉え方はいろいろあると思います。
- やっぱ本音だよね!
- いや、そんなのは社会的に成功している人にしか言えないよ。
- 本音を言ったところで分かる相手は限られてるし。
- あれ、私の本音ってどこに行ったの?
人それぞれですね。
一方で相場と付き合うのに、他人の意見は参考にしても、結局それを取り入れるか否かを決めるのは自分です。
ドル円の売り玉を建てるのに、会議を開き議事録を回覧し、根回しから上長の決裁をもらったとしても、そのころには状況が180度変わっています(笑)
そう、相場と付き合うのは孤独なんです。決められるのは自分しかいない。
裁量なら価格分析をするのは自分。
自動売買ならアルゴリズムを選ぶのは自分。
投資信託なら運用プランを選ぶのは自分。
人との調整など必要が無いわけだから、タテマエなど必要ありません。
では一歩突っ込んで、本音で相場と付き合うために取るべき具体的なアクションとは何なのでしょうか?
私自身が自分に課していることは、トリガーを引く前に「最悪の事態」を想定し、受け入れる覚悟を自分に問いただすことです。
エントリーの結果、自分が間違いを認めざるを得ないまで追い込まれるポイントはどこなのか?そこまで相場が行ってしまった時に「最悪」を受け入れる覚悟はあるのかを、自分に問うのです。
「成功をイメージする」とはよく聞きますが、真逆です。
追い込まれたケースをイメージして、それを受け入れられるか否かを自分に問いなおし、喜んで受け入れられるならエントリーするのです。
「喜んで」と書くと誤解を招きそうですが、「ここまで証拠を固めて間違った方に相場が行ったら、まあ仕方がない」と言えるポイントなのかということです。
私のライブトレードを例に挙げてみますね。
下の図は私が12月23日にポンドドルをショートでエントリーした時のスクリーンショットです。
日足・4時間足の分析とチャート形状、ローソク足のプライスアクションからタイミングを図った上でストップを決め(→こちらで紹介している内容)、ロス(ストップまで30pips)なら喜んで受け入れることを自分に3回確認した上でエントリーしました。
ここまで分析しきった上で入ったなら、ロスで終わっても何が悪かったのかを学ぶことでトレードの選択肢を広げることができます。
その後、NYセッションが終わるころにどうなったかといえば、、、ほとんど動いていません。それでも幸運なことに20pips ほど浮いています。
欧米はクリスマスで誰もいなくなるフラつき相場でもあり、東京セッションの前にありがたく20pipsを頂いて終了したのが下のスクリーンショットです。
※ ログ用にTradingViewで記録したものなので、細かい数値は一致していません。
実はこの「幸運なことに」と思えることこそ、最悪をイメージしておくことで得られる大きな効用です。
もともと最悪を覚悟した上で入っているので、相場が目の前にそっと置いてくれる小さなギフト(この場合は20pips)を素直に受け取り、感謝して利食いをさせて頂くことができるのです。
不思議なもので、感謝するクセを付けておくと良いことを引き寄せることができるのは、相場でも同じようです。
逆にそれをしておかないと、最初に立てたプランの目標値に固執して20pipsを蹴ってしまうことになり、ほとんどの場合に悪い結果につながります。
そして相場を罵ったりすると、同じような経験を次もすることになります・・・何度も経験済み(笑)
相場をやるのは、別に自分が正しいことを世の中に証明するためでは無いんです。
20年近くもトレードをした今になり、相場に参加する目的とは、心から感謝をしながら謙虚に生きているかを数値化することなのでは無いだろうかと思うようになりました。
不思議なものですね。
ハッピー・トレーディング!!
追伸:
でもやっぱり負けた時は悔しいのも本音です。