もしも、お金の流れが全て透明になったら??

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後ろを素早く振り返ったら世の中が何も無くて、映写機が一台あるだけじゃないんだろうか?・・・小学生の時代にそんな想像をされた方も多いと思います。(アレ、私だけ??)

そんな妄想癖がある私が今、考えていると楽しくて仕方がないこと、それは、お金の流れが全てガラス張りで透明に見える世の中です。

今の「ホンネとタテマエ」で出来上がっている社会の中で、ホンネを追うならお金の流れを見ることが一番確実です。

最初にそれに気づかせてくれたのは、会社勤めをしていた時代に経理部に配属されて、私以外の人の給料を見た時でした。

期待してるよ!って言われていた割に底辺に位置する額であることを知り、40歳も手前にして自分がタテマエ社会のど真ん中にいることに気づきます。

そこがきっかけになって、組織に属さず自分でやって行こうと思えたわけですが、もっと若い時にお金の本当の流れを知っていたら違っていただろうと思わずにはいられませんでした。

そんな私個人の小さなことから始まり、世の中で流れるお金の動きが誰でも見られる世界になればと妄想をしてしまうのです。

知りたい組織をクリックすると、どこからお金を受け取っていて、どこにどれだけのお金を支払っているかが全て明示される世界です。

そんな現実が今あなたの目の前に現れたら、どこをクリックしますか?

私が今日、すぐに見たいと思いつくのは下のようなものでしょうか。

  • インドネシアの野焼きで生産される油やパルプに最大の対価を払っているのは?
  • ISIS(イスラム国)に流れるお金は、どこの誰がいくら出しているのか?
  • 原子力発電所とその周りの運営組織に入るお金の出入り先は?
  • 日銀が年60兆円以上も国債を買い付け供給された現金の行き先は?

リアルタイムで1円単位まで見えたら面白いでしょうね。

なんとなく人づてに聞いた情報でもメディアに出ている話でもなく、現実に1円単位まで出入りが見えるのです!

知り合いの貿易商が言っていて深く響いた言葉があります。

「規制で歪められた市場の周りには、必ず高利益のビジネスがある」

その人は過去に20億円以上を失う前に、米国とキューバとの砂糖関連ビジネスをしていたそうで、妙に説得力を感じてしまいました。

でも、全部のお金が見える社会なら、そんな利権ビジネスは成り立ちづらく、最終消費者が高いお金を払うこともなくなるのではないかと思うのです。

テロや環境破壊も、それを引き起こす原因の抑止になるのではないかと思います。

こういう妄想を5年くらい前から持っていて、そこでタイミングよく出会ったのがビットコインでした。

この通貨(あえて通貨と書きますね)は、取引の履歴がネットワーク上の参加者全てに共有されるので、隠し事ができません。

過去にFBIの捜査官がビットコインの調査情報をリークするかわりにビットコインを着服したことがバレた事件(→こちら)がありました。

これって、もし現金だったら追跡のしようがなくて絶対に表に出なかった事件です。

ところが全ての取引履歴がネットワーク上に残っているので足が付いて逮捕されてしまった。

お金の流れが透明な為に悪事が判明したわけです。

とはいえ、現状のビットコインでは、取引のブロックを一度バラバラにして組み直すサービスがあったりして、100%の追跡ができるわけではありません。

だからこそ、さらに妄想をするわけです。

たとえば「世界フェアトレード・パーテイ」みたいなところが自然発生的に出来上がる。

そこに参加した企業や個人はお金(ビットコイン)の流れを公開するための特定の公開アドレスを使うことと引き換えに、「フェアトレード印」がもらえる。

世間からまともな企業という認知をもらうためには、その印が必要であると世界のムーブメントが起こる。

参加企業が増えれば、不参加企業のお金の流れも前後の取引企業が公開する情報から推測されるようになる。

そして参加しない非公開メリットよりも、参加する経済メリットの方が強くなり加入が「普通」を勝ち取って世界が透明になっていく。。。

なんだか楽しいと思ってしまうんですよね。

もともとインターネット自体は、冷戦時代に1箇所のサーバーが攻撃されてもシステムが生き続けるように分散処理できることを目的に開発をされました。

そこに色んなソフトや知恵が重なって、フェイスブックやスカイプみたいな複雑な知識無しでも使える便利なサービスが出るなど、だれも思いつきませんでした。

でもってビットコインは2008年のリーマン危機で金融市場が溶けかけた時に論文が発表をされたと聞きます。

つまりインターネットと同じように、一つの国が亡くなったとしても世界経済が回り続けるようにという思想もあったようです。

そういう遠大なストーリーから、透明なお金の世界を妄想してしまわせるところに魅力を感じてしまう今日このごろです。

妄想話にお付き合いを頂き、ありがとうございました!

“0”へのコメント(0)

  1. Toshiaki Matsushita のコメント:

    こんにちは、いつも拝見させていただいています。
    ところで今日のお話はすごく想像が膨らんで楽しく考えさせられるものでした
    ありがとうございます

    来年にはなりますが教材を購入したいと思います
    よろしくお願いします

    • 佐々木徹 (ささきとおる) のコメント:

      Matsushitaさま

      妄想にお付き合いを頂きましてありがとうございます。受講コースの中身は現実で作成していますので、ご安心ください(笑)。良い年末をお過ごしください!

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