📊 BTCは9万ドル割れで現物買い急増|長期勢は買い場と判断か?

11月21日の急落で82,000ドルまで下げたビットコイン。しかし水面下では「静かな変化」が起きていました。

本レポートでは、CME先物市場で確認された「ポジション総入れ替え」現象、Bybitのマイナス金利が示す踏み上げ圧力、そしてブロックチェーン上で急増する現物買いデータを詳細に分析。

長期ホルダーたちが今を「買い場」と見ている根拠を、需給データから読み解きます。

95,000ドルへのリバウンドシナリオと具体的な投資戦略も提示!

前回のレポート振り返り

  • 短期トレンド分析:ビットコインの価格は90,000ドルから92,000ドルの間で推移。サポートは90,000ドルと85,000ドル、レジスタンスは105,000ドル。年末に向けてマイナーの売却圧力と機関投資家のポジション調整が予想されていました。
  • 需給分析:ビットコインはゴールドや米国株と逆相関を示しており、先物曲線とスポット価格の乖離は史上初の水準。ゴールド/ビットコイン比率はピークに達しており、資金逆流の可能性がありました。採掘残量は5%未満と希少性が高く、複数の買いシグナルが重なる歴史的な水準にあると指摘していました。
  • 投資アクションプラン:長期保有目的で現物を分割購入し、取引所からセルフカストディに移管する。国家管理リスクに備えて早期にウォレットを確保する。短期的な値動きを狙ったレバレッジや、トレジャリー企業株への安易な投資は避ける方針を提案していました。

ビットコイン関連市場動向

11月19日(火)

記録的なETF流出:BlackRock IBIT(アイシェアーズ・ビットコイン・トラスト)から過去最大となる5億2,300万ドルの流出を記録。BTC価格が90,000ドルを割り込み、記録的なETF流出が売り圧力を強めました。

11月20日(水)

FRB利下げ確率急落:12月の利下げ確率が30%まで低下(1ヶ月前は98%、1週間前は65%でした)。

11月21日(木)

ビットコイン急落:BTCは一時82,000ドルまで下落し、4月以来の最安値を記録しました。清算の約90%がロングポジションで、ビットコイン単独で約9億6,000万ドルの清算となりました。

FRB利下げ期待復活:NY連銀総裁ウィリアムズ氏が「近い将来の調整余地がある」と発言し、12月利下げ確率が70%に急上昇しました。

11月24日(月)

BlackRock IBIT過去最悪の月:11月に22億ドルの流出を記録し、デビュー以来最悪の月となりました(10月は2億9,100万ドルの流出)。

11月25日(火)

市場センチメント改善:ビットコインがRSIの売られすぎ水準から回復の兆しを見せ、87,000ドル付近に反発。ただし資金はアルトコインやトークン系に流入する動きも見られました。


JPモルガンの市場コントロール戦術が問題視される

この期間中に特徴的だった動きは、JPモルガンの市場コントロール戦術が明らかとなり、同社が非難される動きが起きていることです。

ますます、こうした捕食的な中央集権型の金融機関へは風当たりが強くなるのではないでしょうか(日本は除く)。

  • JPモルガン・チェースが、2025年10月10日の暗号資産市場暴落を、事前公開されていた42日前のMSCI文書を用いて引き起こしたと、一部アナリスト(Bitcoin For Corporations)が批判しています。
  • 問題の文書は「MicroStrategyがMSCI USAやナスダック100から除外されるリスク」を警告した内容で、「市場はこの文書を6週間無視していたが、JPモルガンが突然掘り起こして売り圧力を煽った」と指摘されています。

今週のビットコイン:暴落後の”静かな変化”

先週何が起きたのか?

11月21日、ビットコイン市場で大きな動きがありました。

デリバティブ市場(レバレッジを使った先物・オプション取引の市場)でロングポジション(買い持ち)が一斉に投げ売りされ、価格は急落。しかしその後、80,000ドル台前半で反発の動きが見られています。

前回のレポートでひとつの目安として挙げていた水準がありました。2025年3月11日、投機トレーダーのネットポジションが年間で最低となった時の価格、83,000ドルです。

この水準を一時的に下回った後、巻き戻しの動きが発生した格好になっています。

中銀ハンター指標:全期間で買いシグナル発動
図1:中銀ハンターは、高速・中速・低速×2の全期間で買いシグナル発動(青・緑・黄色)[クリックで拡大]

図1をご覧ください。中銀ハンター指標では、高速・中速・低速×2の全期間で買いシグナルが発動しています。複数の時間軸で同時にシグナルが点灯するのは、注目に値する状況と言えるでしょう。

市場では”総入れ替え”が起きた?

ここで興味深いデータがあります。

CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)の先物市場で、21日と24日に特異な現象が確認されました。建玉(オープンインタレスト:未決済のポジション残高)を、その日の出来高が上回っていたのです。

これが何を意味するかというと、ポジションを持っていたプレイヤーが、丸ごと入れ替わった可能性があるということです。

シンプルに言い換えると、これまでの「含み損を抱えた弱気な売り手」が退場し、「新たな買い手」に置き換わったかもしれない、という解釈になります。

こうした動きが2日連続で発生したということは、下落の継続にしろ上昇への転換にしろ、市場が新たな局面に入った可能性を示唆しています。

「なぜ下げたのか」に別の見方も

今回の下落には、もうひとつ話題になっている背景があります。

マイクロストラテジー社(現ストラテジー社:大量のビットコインを保有する企業として知られる)が、株価指数から除外される可能性を示唆するレポートが出回りました。この情報が売りを加速させたという見方です。

ストラテジー社の株価推移
図5:JPモルガンのアタックで下落続くMSTRは、わずかに反発[クリックで拡大]

ただ、この件については市場で反発の声も上がっています。

一部では「JPモルガンがレポートを意図的に拡散させ、売りを誘発したのではないか」という疑念が広がっているのです。この話題については、直近のCOCOSTAブログでも取り上げていますので、ご興味があればご覧ください。


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有料パートで解説する内容:

  • ボラティリティ指標が示す「恐怖のピークアウト」の兆候
  • Bybitで発生したマイナス金利と踏み上げ圧力の蓄積
  • ブロックチェーン上で確認された「現物買い」の急増データ
  • 長期ホルダーたちが「ここが買い場」と見ている根拠
  • 具体的なサポート・レジスタンス水準(95,000ドル / 80,000ドル / 70,000ドル)
  • 短期の値動きに振り回されないための投資戦略

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