大衆心理の「大衆」って誰?

「大衆と反対側に立たないと勝てない」と耳にすることはあっても、具体的に大衆が「誰」なのかは、あまり聞くことがないように思います。そこで当記事では「大衆とは」を明らかにしつつ、ドル円取引に直結する数値の判断方法を書いてみました。


日本のFXの教材では、大衆心理を理解しないと相場では勝てないと言われています。が、そもそも大衆とはだれなのか常々疑問でした。世界で最大のFX人口である日本の個人トレーダーを指しているのか、それとも大きな資金を動かす一部の欧米のプロのトレーダーか、または銀行のディーラーなのか?

以上は受講生から頂いたご質問の一部です。確かに疑問を感じますよね。

ココスタのブログでも、2011年9月に「プルバック(戻し) –集団心理の逆を突く–」という記事を書いたことがあり、現在でも多くの方に読んで頂いています。

ちなみに、これまでさんざんマーケット関連の記事を書いてきた中で、ほぼいつもトップに位置する記事は「《正しく注文しよう》アメリカのマクドナルドで使う英語はコレ」。

ポストイットは接着剤を間違って作り、処分先が無く苦し紛れにできたヒット商品だそうですが、ココスタが1年後に海外旅行向けの英会話コース作っていたら、そういうことと思ってくださいね!?

さておき、もとに戻りましょう。

マーケットの環境も2011年から大きく変わりました

今は、個人と機関に属する人で得られる情報に、さほどの違いはありません。

普通にトレードで稼いでいる個人も圧倒的に増えているので、今の時代に「大衆」という言葉は、少し違った意味合いで捉えたほうが良いのでしょう。

あえて今の時代の「大衆」を定義するなら、「買うべき時に売り、売るべき時に買う傾向のあるポジション」と言えるのかもしれません。

せっかくですから、数値化してみましょう。

CFTCという機関が週に1回公開をしているポジションデータを使い、「大衆」に分類される部分のポジション比率を出してみたのが、下のグラフです。

FXインサイダーの一部講義を加工して掲載)

いわゆる「円先物」で、USDJPYとは上下が逆になります。8,500は、1,000,000/8,500 =117.64という具合ですね。

さて2017年の中盤以降は、レシオが-10%をヒットするたびに、JPYが買われていることが分かります。

このレシオこそ、大衆ポジションです。

底値近辺で売りポジションを最高に積み上げ、高値付近で買いに偏らせていることが明らかです。

こう書くと「週に1度のデータなんて短期では使えないでしょ?」というご質問も届きますが、そんなことはないのでご安心下さい。めちゃくちゃピンポイントで反応する場所を絞り込めます

さておき、この記事を書いているのは2017年12月25日。サンタさんも一仕事を終えて休んでいる今、ドル円は113円26のポイントにいます。



USDJPY by Toru on TradingView.com

もし今回も「大衆が間違っている」のなら、円は徐々に買われていくる(ドル円は少しずつ下がる)ことになりますが、さて真実はどうなりますでしょうか?

ビットコインに注目を奪われがちなドル円ですが、こうして見ると売買のポイントは絞りやすい通貨なのかもしれませんね。

バーガーでも食べながら、ゆっくりな市場を楽しみましょう。

ハッピー・トレーディング!

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  1. TY のコメント:

    大衆とはだれなのかということよりも、実際に積みあがった売り買いオーダーそのものが、大衆の心理の結果だという点、これを転換点として注目していくこと、参考になりました。 納得しました。 Trading ViewやOANDAでのオープンオーダー オープンポジションなどの情報とともに為替先物のポジション偏りから転換点を意識していきたいと思います。 こういうコースやセミナーがあれば参加したいと思います。

    • Toru Sasaki のコメント:

      こんにちは。積み上がったポジションそのものの質ですよね。それが反対売買せざるを得ないものなのか、誰のものなのかなど、このあたりは掘っていくと宝が出てきます。興味を持っていただき、ありがとうございます!

    • Toru Sasaki のコメント:

      こんにちは。先ほど通知でポジションに関連する講義をというご質問を頂いておりました。これらはすべて、トレーディングカレッジにて学んでいただけます。

      受講をされていらっしゃる講義内の最後の方に、学割のご案内もあるかと存じますので、ぜひご活用下さいませ。

      また他にもご不明な点などがございましたら、何なりとお問い合わせください。

  2. TY のコメント:

    積みあがったポジションについての考察についての講義があれば参加したいと思います。

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