こんな理由で世の中から病気は無くならない

もしも一粒飲むだけで、不治の癌が治癒されるとすればどうでしょう?
役所で待たされることもなく、面倒な手続きがオンラインで終わるようになれば?

私たちが使っているコンピューターやタブレット、この記事を届けるインターネット。
それら「文明」を私たちが手にし始めた時間は、地球が誕生してからを24時間に換算して、最後の1分半だそうですね。

二本足で自然の中に暮らしていたヒト科が、火を使い、機械を作り、人工知能からブロックチェーンまで、不自然な進化の早さの最中に私たちはいます。

これだけ技術の進化が早いなら、いまの世の問題はすでに解決していても、なんの不思議もないようにさえ感じます。

それでも、世から病気はなくならず、戦争は形を変えて常に続き、人知れず苦労するシングルマザーは増える。

 

何故なんでしょう?これを本当に解決するために、私たちが取るべき根本の方法とは、何なのでしょう?

 

今の私たちは「目の前にある問題を解決した対価」を金銭として受け取り、生活を成り立たせています。

例えば、お医者さんの目的は、患者さんの病を治すこと。
その治療した対価を受け取り、生活を成り立たせています。

つまり、世の中からすべての病気が駆逐されるという、究極の最終目的地に到達すると、、、食えなくなるのです。

だから病気が無くならないか?それは分かりません。

かくいう自分は公務員の親父に育ててもらいました。地方の裁判所で書記官をやっていた父です。

例えば裁判の内容が全て撮影され、音声はテキスト化され、改ざん不可能な形でブロックチェーン上に残るシステムが出来上がっていれば、どうでしょうか?
たぶん仕事は無くなっており、自分は学校を卒業することができなかったでしょうね。

つまり、世の中にある問題(不効率・不健康などなど)を解決してしまえば、そのために職が無くなり食えなくなる人が出てきてしまう。
そんなパラドックスを抱えたモデルの上で私たちは暮らしているのです。

だから、本当に低コストで完全に問題を解決してしまうようなソリューションは危険視される。
資金集めは妨害され、そのモデルで利益が脅かされる側に「買収」されてしまう。

では、こんなパラドックスを解決する方法はあるのでしょうか?

一つの考え方は、ベーシックインカムかもしれません。すべての人が「食っていく」のに必要な金額が、すべて分配される世界です。
でも、そこに至るのは難しいでしょうね。

せめて、それが無理でも、短時間で「食っていける」収入を手にすることができれば、人は本当にやりたい活動にだけ時間を振り向けられる。

そこには、「問題を解決して食えない」リスクが存在しない。
だから、本当に問題を解決する方法が雑草のように生えてきて、世の問題を一気に駆逐してしまう。

最高ですよね。

書籍「AIとの競争に勝つベーシックインカムと1日3時間労働」で受けた衝撃。
それは、経済的に困ってる人を普通の生活に戻す最も成功率の高い方法は、必要な現金を手渡すことだという実証結果でした。

研修プログラムも、申請式の補助金も、効果はないし高くつく。
それよりもストレートに現金を渡すことで直接の問題は解決し、管理コストは下がるという、明快な結果が出ています。

ところで、自分が小学生の時に読み、暗澹とした恐怖を感じたこと。
それは「石油があと25年ほどで枯渇する」というものでした。

だって7歳の少年が32歳になったら、文明が止まるわけですよ。
それまでに結婚できるかな?という心配さえさせられてしまいました。

幸いなことに、石油はまだ出てきてますけどね。

ただ、日本が戦争を始めた理由の一つは、1930年当時に「あと20年弱で石油が枯渇する」というデータが背景にあったそうですね。
「石油がない」=「食えなくなる」ことは、国家レベルになると戦争を引き起こすほどの理由になりうる実例ですね。
それほど生存本能は強いものなのかもしれません。

では、ベーシックインカムが今の日本で現実になるかと言えば、多分無理でしょう。

なぜなら、お金を持っていて選挙に行く高齢世代に手出しが必要な制度であり、お金を持たず選挙に行かない(&行けない)若い世代が受け取る側だからです。

それでも、「問題を解決すると食えなくなる」今の世のパラドックスは、もう限界が来ているように映ります。

では自分に何ができるのだろうと考えると、やはり今の活動の延長との関わりの部分に落ち着くのです。
短時間の知的労働であるトレード・運用で、最低限の収入を確保できる人を増やす。

世間体や名刺に書ける「立派な」仕事ではないですね、日本では。
でも時間と場所の自由は効くし、食っていくだけの利益は出ます。

だから、地味に活動を続けていこうと再認識した次第です。
まずは自分にできることから、というところですね。

あなたは、どう思いますか?

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