なぜイーサリアム(ETHUSD) が急騰?CFTCポジション分析で見えた投資家心理の変化。「枚数」と「トレーダー数」の違いを理解することで、チャートでは分からない市場の真実が見える。プロ投資家の動向を読み解く分析手法を具体例とともに解説。投資判断力向上のヒントが満載。
はじめに
こんにちは!ビットコインが最高値の突破に手間取っている間、一部の資金はイーサリアムに流れ込んでいるようです。なんだか久しぶりに元気ですね、イーサ!

2024年につけた重要な水準である4,107ドルを明確に上抜けてきたイーサリアム。次の節目は2021年11月10日につけた過去最高値である4,868ドルとなってきました。
強いですね。
今回の記事では、今のイーサリアム上昇が単なる一時的な気まぐれなのか、それとも市場のセンチメントそのものが変わってきているのかを、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のポジション明細から探ってみたいと思います。
CFTCデータとは?基礎知識編
今回使用するのは、CFTC(Commodity Futures Trading Commission:米国商品先物取引委員会)が公開している建玉明細のデータです。
CFTCって何?
CFTCは、アメリカの商品先物取引を監督する政府機関です。言い換えると、「商品や通貨の将来の値段を予想する取引のルールを決めて、監視している組織」というイメージです。まるで野球の審判のような存在ですね。
建玉明細とは?
建玉明細とは「誰がどのくらいの量の取引をしているか」を示すデータです。
例えば、コンビニの売上データを見ると、おにぎりが何個売れたか分かりますよね。
それと同じように、ドルやゴールド、原油などの取引で「誰がどのくらい買いや売りのポジションを持っているか」が分かります。
そしてCMEで取引されているイーサリアム先物も、このデータを提出しているのです。
前置きはこのくらいにして、ちょっとイーサリアムに起きている変化を確認してみましょう!
市場参加者の3つのグループ
CFTCのデータでは、市場参加者を大きく3つのグループに分類しています。

上記からも、「大口投機筋」とは、純粋な利益を市場から狙っている参加者の動向であるとわかります。
(小口に関しては誰か特定できるわけではないので、上記説明はあくまでも一般論と受け取っておいてください)
ネットポジションとは?
大口投機筋が保有している買い残高から売り残高を差し引いたものを「ネットポジション」と呼びます。数字がプラス(買い残高の方が大きい)時を「ネットロング」、逆を「ネットショート」とも呼びます。
一般的な見解としては、投機筋がネットロングに切り替わると、市場全体としても強気な見方をする人が増えてきているということになります。
実際のデータで見るイーサリアムの動き
それでは、イーサリアムのポジション明細を見てみましょう。

ちょっとよく分からないことになりました。
過去の動向を見てみると、以下のようになっています。
① ネットロングに切り替わった後にダダ下がり
② ネットショートに切り替わった後に上昇
③ ネットロングに切り替わったけど上昇?? ⇦ 今ココ
これだけ見ると、「大口投機筋が買い越しになろうが、売り越しになろうが、関係ないじゃん!」となりそうです。
もっと言えば、「なんか建玉とか難しそうな言葉でケムに巻いたけど、その程度なんじゃん!」ともなりそうです。
さらに言えば、「こんなんだったら、じゃんけんでいいじゃん!」ともなりそう、、、です?
「枚数」と「トレーダー数」の違いが見せる真実
このままだと、いつもお世話になっている建玉明細の面目が立ちません。ということで、ちょっとだけ別の見方を紹介してみます。

どうでしょう?今回は以下のようになっています。
① ネットロングになる → イーサリアムは上昇で追随
② ネットショートになる → イーサリアムは下落で追随
③ 再びネットロングになる → 上昇?
図3と図4で何が違うかといえば、それは集計方法なんですね。
- チャート2は「枚数」
- チャート3は「トレーダー数」
を参照しています。
CFTCデータの2つの集計方法
CFTCデータを見る際、多くの人が「枚数が大きければ精度が高い」と単純に考えがちです。
でも実は、CFTCの集計データには「枚数」と「トレーダー数」という2つの異なる数え方があります。
この違いを理解しないと、市場の本当の姿を見誤ってしまう可能性があるのです…
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